二度目の人生における健康的な食生活 42~生命と健康長寿に必要なエネルギーの摂取基準と摂取量等 1

食品に含まれているエネルギーのイメージ画像 生命と健康長寿に必要な栄養素の摂取基準と摂取量等

 前々々々回まで、「多様な食品をバランス良く食べることについて」の「日常的に食べている多様で健康的な食品等」で列挙した食品等について書いてきましたが、今回からは、前々々々回までと反対で逆引き的に、「生命と健康に必要とするエネルギー栄養素摂取量や主な摂取源食品)といったような内容」を、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の「Ⅱ各論 1エネルギー・栄養素」で書かれている次の順で書いていきます。
 エネルギー、たんぱく質及び不可欠アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸、トレオニン、トリプトファン、バリン) 、脂質(脂質合計、飽和脂肪酸、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸)、炭水化物(炭水化物合計、食物繊維)、エネルギー産生栄養素バランス、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)、水溶性ビタミン(B1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、C)、多量ミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン)、微量ミネラル(鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン)、水(参考)

 第1回の今回は『「日本人の食事摂取基準(2020年版)」におけるエネルギーに関する記述の要点』について、次回は『私のエネルギー摂取と体重・BMIの管理等について書きます。

「日本人の食事摂取基準(2020版)」におけるエネルギーに関する記述の要点

 私の基礎知識が乏しいことが原因だとは思いますが、国が作成した資料は難解のものが多く、「日本人の食事摂取基準」はその最たるものの一つだと感じています。
 中でも「エネルギー」に関する記述、特にエネルギーの指標」は最も理解が難しく、誤解し易いものだと思います。

 以前から摂取エネルギー管理の骨幹だと認識していた推定エネルギー必要量」と2015年版日本人の食事摂取基準」から新しく導入されたBMIとの関係等を理解するまでには相当な勉強と時間を要し、今でも完全に理解したとは言えません

 本項の内容は「日本人の食事摂取基準」の「Ⅱ各 論 1エネルギー・栄養素 1-1エネルギー」と「1-5エネルギー産生栄養素バランス」に書かれている内容を私なりにまとめた要点です。

1-1 エネルギー

1-1 エネルギー 1 基本的事項

① エネルギー摂取量=食品に含まれる脂質、たんぱく質、炭水化物のそれぞれについてエネル
ギー換算係数(各成分1g当たりの利用エネルギー量)を用いて算定したものの和
②エネルギー消費量=基礎代謝、食後の熱産生(食事誘発性熱産生)、身体活動の三つに分類
③エネルギー出納バランス=エネルギー摂取量-エネルギー消費量
④短期的
 エネルギー出納バランスが➕ ➡︎ 体重と体格(body mass index:BMI)は増加
             ➖ ➡︎ 体重と体格(BMI)は減少
⑤長期的
 エネルギー出納バランスが ➖(➕) ➡︎ 体重と体格(BMI)は減少(増加) ➡︎
 エネルギー消費量が減少(増加)➡︎ エネルギー出納バランスが 0 となり安定化
⑥健康の保持・増進、生活習慣病予防の観点からは、望ましい BMI を維持するエネル
ギー摂取量(=エネルギー消費量)であることが重要
エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標としてBMI を採用
 (色々と勉強した結果、現時点ではこの一文が最も重要だと考えています。)

1-1 エネルギー 3-1 体重管理の基本的な考え方

高い身体活動は肥満の予防や改善の有用な方法の一つであり 、不健康な体重増加を予防するには身体活動レベルを 1.7 以上とすることが推奨されている。また、高い身体活動体重とは独立して総死亡率の低下に関連することも明らかにされている。
②体重増加に伴う生活習慣病の発症予防及び重症化予防の観点からは、身体活動レベル I(低い)は望ましい状態とは言えず身体活動量を増加させることでエネルギー出納のバランスを図る必要がある。
高齢者については、低い身体活動レベルは摂取できるエネルギー量の減少を招き、栄養素の不足を来しやすくする。身体活動量の増加により、高いレベルのエネルギー消費量と摂取量の出納バランスを維持することが望ましい。

1-1 エネルギー 3-2-4 目標とする BMI の範囲

 観察疫学研究の結果から得られた総死亡率、疾患別の発症率とBMIとの関連、死因とBMIとの関連、さらに、日本人のBMIの実態に配慮し、総合的に判断した結果当面目標とするBMI の範囲表2のとおりとした。特に65歳以上では、総死亡率が最も低かったBMI と実態との乖離が見られるため、フレイルの予防及び生活習慣病の発症予防の両者に配慮する必要があることも踏まえ、当面目標とするBMIの範囲を21.5〜24.9 kg/m2 とした。しかしながら、総死亡率に関与する要因(生活習慣を含む環境要因、遺伝要因等)は数多く、体重管理においてBMIだけを厳格に管理する意味は乏しい。さらに、高い身体活動は肥満の予防や改善の有用な方法の一つであり、かつ、高い身体活動は体重とは独立して総死亡率の低下に関連することも明らかにされている。したがって、BMIは、あくまでも健康を維持し生活習慣病の発症予防を行うための要素の一つとして扱うに留めるべきである。特に、65歳以上では、介護予防の観点から、脳卒中を始めとする疾病予防とともに、低栄養との関連が深い高齢によるフレイルを回避することが重要であるが、様々な要因がその背景に存在することから、個々人の特性を十分に踏まえた対応が望まれる。
 例えば、後述する基礎代謝基準値及び参照身長を用い、身体活動レベルふつう(II)としてエネルギー必要量を計算すると、18〜29 歳、30〜49 歳、50〜64 歳でそれぞれ、男性で 2,450〜2,900、2,450〜2,900、2,350〜2,800 kcal/日、女性で 1,800〜2,100、1,850〜2,200、1,800〜2,100 kcal/日となり、幅があることが分かる。さらに、同じBMI又は体重でも、エネルギー必要量には無視できない個人差が存在することに注意すべきである。

表2 目標とする BMI の範囲(18 歳以上) 1,2

年齢(歳)目標とする BMI(kg/m2
18~4918.5~24.9
50~6420.0~24.9
65~74321.5~24.9
75 以上321.5~24.9

1 男女共通。あくまでも参考として使用すべきである。
2 観察疫学研究において報告された総死亡率が最も低かった BMI を基に、疾患別の発症率と BMI の関連、死因とBMI との関連、喫煙や疾患の合併による BMI や死亡リスクへの影響、日本人の BMI の実態に配慮し、総合的に判断し目標とする範囲を設定。
3 高齢者では、フレイルの予防及び生活習慣病の発症予防の両者に配慮する必要があることも踏まえ、当面目標とする BMI の範囲を 21.5〜24.9 kg/m2 とした。

エネルギー必要量と推定エネルギー必要量

 エネルギー必要量は、WHO の定義に従い、「ある身長体重体組成個人が、長期間に良好な健康状態を維持する身体活動レベルのとき、エネルギー消費量との均衡が取れるエネルギー摂取量」と定義する 。(以上「1-1エネルギー〈参考資料〉エネルギー必要量 1 基本的事項」から)

 (「エネルギー必要量」については、上記のように明確に定義されていますが、「推定エネルギー必要量」については次のように書かれているだけです。)
 推定エネルギー必要量は、食事アセスメントから得られるエネルギー摂取量を用いず、総エネルギー消費量の推定値から求める。
 成人(妊婦、授乳婦を除く)では、推定エネルギー必要量を以下の方法で算出した。
 推定エネルギー必要量基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)×参照体重(kg)×身体活動レベル
 また、小児、乳児、及び妊婦、授乳婦では、これに成長や妊娠継続、授乳に必要なエネルギー量
を付加量として加える。
 年齢階級身体活動レベル別推定エネルギー必要量を、参考表2のように算定した。(以上「1-1エネルギー〈参考資料〉エネルギー必要量 4 推定エネルギー必要量の算定方法 4-1 算定方法の基本的な考え方」から)

1-1 エネルギー〈参考資料〉エネルギー必要量 4 推定エネルギー必要量の算定方法 4-1 算定方法の基本的な考え方 参考表2 推定エネルギー必要量

参考表2 推定エネルギー必要量(kcal/日)

性別男性女性
身体活動レベル
0~5カ月550500
6~8カ月650600
9~11カ月700650
1~2歳950900
3~5歳13001250
6~7歳135015501750125014501650
8~9歳160018502100150017001900
10~11歳195022502500185021002350
12~14歳230026002900215024002700
15~17歳250028003150205023002550
18~29歳230026503050170020002300
30~49歳230027003050175020502350
50~64歳220026002950165019502250
65~74歳205024002750155018502100
75歳以上21800210014001650
妊婦(付加量)3
初期
中期
後期










+50
+250
+450

+50
+250
+450

+50
+250
+450
授乳婦(付加量)+350+350+350

1 身体活動レベルは、低い、ふつう、高いの三つのレベルとして、それぞれⅠ、Ⅱ、Ⅲで示した。
2 レベルⅡは自立している者、レベルⅠは自宅にいてほとんど外出しない者に相当する。レベルⅠは高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている者にも適用できる値である。
3 妊婦個々の体格や妊娠中の体重増加量及び胎児の発育状況の評価を行うことが必要である。
注 1:活用に当たっては、食事摂取状況のアセスメント、体重及び BMI の把握を行い、エネルギーの過不足は、体重の変化又はBMI を用いて評価すること。
注 2:身体活動レベルⅠの場合、少ないエネルギー消費量に見合った少ないエネルギー摂取量を維持することになるため、健康の保持・増進の観点からは、身体活動量を増加させる必要がある。

1-1 エネルギー〈参考資料〉エネルギー必要量 4 推定エネルギー必要量の算定方法 4-4 推定エネルギー必要量 4-4-1 成人

 成人(18 歳以上)では、推定エネルギー必要量(kcal/日)を推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベルとして算出した。
 なお、生活習慣病の食事指導では、体重当たりの推定エネルギー必要量(kcal/kg 体重/日)が用いられることが多いので、参考表 2 を基に、18 歳以上の年齢層について以下の表にまとめた。

参考表1 体重当たりの推定エネルギー必要量(kcal/kg 体重/日)

男 性女 性
身体活動レベル Ⅰ(低い) Ⅱ(ふつう)Ⅲ(高い) Ⅰ(低い)Ⅱ(ふつう)Ⅲ(高い)
18~29(歳) 35.541.547.433.2 38.7 44.2
30~49(歳)33.7 39.344.9 32.938.443.9
50~64(歳)32.738.243.631.136.241.4
65~74(歳)31.336.742.130.035.240.4
75 以上(歳)30.135.529.034.2

1-5 エネルギー産生栄養素バランス

1 基本的事項

 エネルギー産生栄養素バランスは、エネルギー産生栄養素三大栄養素:たんぱく質、脂質、炭水化物)が総エネルギー摂取量に占めるべき割合(% エネルギー)を示す指標

 これらの栄養素バランスは、エネルギーを産生する栄養素の摂取不足を回避するとともに、生活習慣病の発症予防とその重症化予防を目的とするものである。

2 エネルギー換算係数

 たんぱく質、脂質、炭水化物、アルコールのエネルギー換算係数(それぞれの栄養素が単位重量
当たりに産生するエネルギー量)は、その栄養素が由来する食品によってわずかだが異なる。こ
れらの違いを考慮せず、概数として用いられるのが Atwater 係数たんぱく質4kcal/g脂質9kcal/g炭水化物4kcal/g)である。
 食物繊維が産生するエネルギー量は、0〜2 kcal/g と考えられている。これは、他の炭水化
物に比べると小さい。そのため、正しくは食物繊維を除いた残余を用いるべきである。しかしなが
ら、日本人において炭水化物摂取量に占める食物繊維摂取量は5% 程度(重量比)であるため、
活用の利便性や実践可能性の観点を考慮し、炭水化物には食物繊維も含むこととし、さらに、その
エネルギー換算係数には4kcal/g を用いることとした。

4 目標量の策定方法 4-1 基本的な考え方

初めにたんぱく質の目標量範囲)を算定した。
・続いて、飽和脂肪酸の目標量上限を算定した。飽和脂肪酸の目標量(上限)を主に参照して脂質の目標量(上限)を算定した。また、必須脂肪酸(n-6系脂肪酸及びn-3系脂肪酸)の目安量を
参照して脂質の目標量
下限)を算定した。
・これらの合計摂取量の残りとして、炭水化物の目標量範囲)を算定した。

5 活用上の注意

①基準とした値の幅の両端は明確な境界を示すものではない。このことを十分に理解して柔軟に
用いる
べきである。また、各栄養素の範囲の下端や上端を合計しても 100% にならないこと
にも注意すべきである。
②脂質及び炭水化物については、それぞれの栄養素の質、すなわち、構成成分である個々の脂肪
酸や個々の糖の構成
(特に、飽和脂肪酸食物繊維)に十分に配慮すること。
③何らかの疾患を特定してその疾患の発症予防を試みたり、その疾患の重症化予防を試みたりす
る場合には、期待する予防の効果とともに、これらの栄養素バランスに関する対象者の摂取実
態などを総合的に把握し、適正な構成比率を判断
すること。

6 今後の課題

 次の二つの課題に関する研究を早急に進め、その結果を食事摂取基準に反映させる必要がある。
エネルギー産生栄養素バランスは、他の栄養素の摂取量にも影響を与える。これらの栄養素バ
ランスと
食事摂取基準で扱っている他の栄養素の摂取量との関連を、日本人の摂取量のデータ
を用いて詳細に検討する必要がある。
脂質の目標量の上の値を算定するための根拠となる研究は世界的に見ても少ない。日本人の現
在の脂質摂取量の分布を考慮した上で、脂質目標量の上の値を算定するための根拠となる研究
(観察研究及び介入研究)を進める必要がある。

エネルギー産生栄養素バランス(% エネルギー)

(表が大きいので、65~74歳男性の目標量だけを抜粋)

栄養素目標量 1,2
たんぱく質 315~20
脂 質 420~30
  飽和脂肪酸7 以下
炭水化物 5,650~65

1 必要なエネルギー量を確保した上でのバランスとすること。
2 範囲に関しては、おおむねの値を示したものであり、弾力的に運用すること。
3 65 歳以上の高齢者について、フレイル予防を目的とした量を定めることは難しいが、身長・体重が参照体位に比べて小さい者や、特に 75 歳以上であって加齢に伴い身体活動量が大きく低下した者など必要エネルギー摂取量が低い者では、下限が推奨量を下回る場合があり得る。この場合でも、下限は推奨量以上とすることが望ましい。
4 脂質については、その構成成分である飽和脂肪酸など、質への配慮を十分に行う必要がある。
5 アルコールを含む。ただし、アルコールの摂取を勧めるものではない。
6 食物繊維の目標量を十分に注意すること。

まとめ(私なりに解釈した「エネルギー」に関する結論)

 現代の主流の自動車を大別するとガソリンや軽油を燃料とする内燃機関を動力源とするものと、二次電池に蓄えられた電気エネルギーでモーターを駆動する電気自動車があります。
 前者の場合、仮にガス欠になっても燃料を補給すれば何の異常もなく走ることが出来ますし、満タン以上に燃料を補給しようとしても物理的にタンクに入らないだけです。一方、後者の場合、バッテリーの完全放電と過充電を繰り返すと電池自体が急激に劣化するのみならず、過充電防止装置が上手く働かないと発火や爆発の危険性さえあります。

 生物の中には、エネルギーを全く産生・摂取出来なくなっても、休眠状態になって相当な長期間を生き続けることができる内燃機関の自動車のような者(一部の植物の種子や動物)がいますし、植物や野生の動物は必要以上にエネルギーを産生・摂取しない調節機能が働きます。
 一方、人間は、性能が悪い初期の頃の二次電池のようなもので、エネルギーの不足と過剰を繰り返すほど、どんどん老化が早まるだけでなく、様々な疾患の原因となり寿命を縮めてしまいますので、生命健康長寿のため、良質エネルギー適正量(出来るだけ過不足ゼロに近く)かつ安定的摂り続けたいと考えています。

 以下は、そうした考えのもとに「日本人の食事摂取基準(2020年版)」におけるエネルギーに関する記述を読んだ結果です。

「1-1 エネルギー」について

 冒頭で書きましたとおり、「日本人の食事摂取基準」の「エネルギー」に関する記述、特に、以前から摂取エネルギーの管理の骨幹だと認識していた推定エネルギー必要量」と2015年版日本人の食事摂取基準」から新しく導入されたBMIとの関係等を理解するまでには相当な勉強と時間を要し、今でも完全に理解したとは言えません

 その最大の原因が私の基礎知識が乏しいことにあることは間違いありませんが、2010年版までの「日本人の食事摂取基準」には、「エネルギーの食事摂取基準には、アメリカ/カナダの食事摂取基準と同様に、推定エネルギー必要量という概念を適用する。」と明記され、推定エネルギー必要量の表にも「エネルギーの食事摂取基準」と明記されており、その頃の記憶を引き摺っていたこともあります。

 また、ネット上で日本人の食事摂取基準」&「エネルギー」で検索すると、未だに真っ先に参考と明記することもなく推定エネルギー必要量の表を転載している一方、BMIには全く触れてもいないサイトも多くBMIに触れていても推定エネルギー必要量とBMIとの関係について明確に説明しているサイトは見たことがないため、推定エネルギー必要量参考とは言えそれだけ重要なのだろうという誤った?認識に囚われ続けてもいました。

 そして、2015年版の「日本人の食事摂取基準」から「BMI」という概念が導入されそれ自体は理解できたのですが、「エネルギーの過不足は体重の変化又は BMI を用いて評価するという考え方と「推定エネルギー必要量の考え方の間に矛盾的なものを感じ続けていたという次第です。

 ある時、「エネルギーに関する記載内容で重要なことは次の2点だけであり、私を悩ませ続けてきた「参考表2 推定エネルギー必要量(kcal/日)」の中で重要なのは表中に書かれている数値ではなく欄外の「注 1:活用に当たっては、食事摂取状況のアセスメント、体重及び BMI の把握を行い、エネルギーの過不足は、体重の変化又は BMI を用いて評価すること。」だと割り切ることで頭の中をスッキリとすることが出来ました。
① 「1 基本的事項」に書かれている「エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標としてBMI を採用する。」
② 表2 目標とする BMI の範囲(18 歳以上)

 上記のような理解の上で、現在は「参考表2 推定エネルギー必要量(kcal/日)」は文字通り参考に過ぎず(極論するなら無視しても良い?)、それよりも「表2 目標とする BMI の範囲(18 歳以上)」を文字通り目標としてエネルギーの摂取量を管理することが基本であり重要であると考えています。
 逆に言うなら、「参考表2 推定エネルギー必要量(kcal/日)」に掲載されているエネルギーを摂り続けて、「表2 目標とする BMI の範囲(18 歳以上)から逸脱しているなら本末転倒だと思います。

 しかしながら、私の場合、持病である逆流性食道炎を改善に努めてきた結果、現在のBMIは19.3〜19.7kg/m2まで下がり、目標とするBMIの範囲下回っています。
 このあたりのことについては次回に書きます。

「1-5 エネルギー産生栄養素バランス」について

 「エネルギー産生栄養素バランス(% エネルギー)」の表で示された65~74歳男性の目標量の「脂質20~30%炭水化物50~65%」を見た時、次のような理由で、『脂質が少なく炭水化物が多い』という印象を抱きました。

 様々な情報を見ると、近年の日本人は、揚げ物、炒め物や肉類の食べ過ぎ等によって、脂質の摂取量が増え続ける一方、炭水化物の摂取量が減り続けているようです。更に、ネット上で健康に良いと盛んに言われているオリーブオイル、MCTオイル(ココナッツオイル、ココナッツミルク含む)、大豆製品、ナッツ類、ハイカカオチョコレート、魚等は脂質が多いため、健康志向が高くてこうした食品を増やしている人ほど、他の脂質を減らさない限り、脂質の摂取量が増えてしまいます。

 また、4 目標量の策定方法 4-1 基本的な考え方の「飽和脂肪酸の目標量上限を算定した。飽和脂肪酸の目標量(上限)を主に参照して脂質の目標量(上限)を算定した。」としながら、前者(7%)と後者の上限(30%)の差が23%もあることに疑問を持ち、色々と調べましたがその答えを見出すことが出来ていません。

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