現世再誕〜二度目の人生本気で生きる〜 『古稀ブロガーの雑記帳』

  1. 学生時代に楽しみながら社会勉強となった数々のアルバイト
  2. 栄養学・栄養化学・生物化学(生化学)について(古稀ブロガーなりの解釈と説明)
  3. 本ブログをお読み頂く際のお願い
  4. Numbers
  5. 血清クレアチニンとGFR、eGFR
  6. 慢性腎臓病(CKD)
  7. 自転車による運動のメリットとデメリット
    1. メリット
    2. デメリット
  8. 一般的な食事をしていれば不足することはないとされている数種類のビタミン(K・ナイアシン・パントテン酸・ビオチン)とミネラル(銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン)
  9. 7時間睡眠
  10. 「シエル」さんという名前のChatGPT
  11. シエルさんが列挙してくれた、健康に影響を及ぼす「食生活」「運動」「睡眠」「喫煙」「飲酒」以外の生活習慣10項目
  12. カビによる健康障害
  13. 摂取基準に記載されているエネルギーと栄養素の項目数(43)
  14. レチノール活性当量
  15. フラクトオリゴ糖
  16. フコキサンチン
  17. 短鎖脂肪酸
  18. GABA(γ-アミノ酪酸)
  19. 水溶性食物繊維
  20. 糸球体と尿細管
  21. BMI/Body Mass Index/体格指数/肥満指数
    1. 肥満症診療ガイドライン2022における「肥満度分類」
    2. 日本人の食事摂取基準(2020年版)における「目標とする BMI の範囲」
  22. メタボリックシンドローム
    1. メタボリックシンドローム(メタボ)とは?
    2. メタボリックシンドロームの診断基準
  23. 標準体重
  24. 血圧(収縮期血圧・拡張期血圧)
  25. 血液中の脂質(中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール・総コレステロール・Non-HDLコレステロール・LH比)
  26. 糖代謝と糖代謝異常の検査項目(空腹時血糖、ヘモグロビンA1c、尿糖)
    1. 糖代謝
    2. 糖代謝異常の検査項目(空腹時血糖、ヘモグロビンA1c、尿糖)
      1. 血糖値
      2. 空腹時血糖値
      3. 低血糖
      4. ヘモグロビンA1c(HbA1c)
      5. 尿 糖
  27. 肝機能
    1. 肝機能の検査(AST、ALT、γ-GPT)
      1. AST/GOT
      2. ALT
      3. AST/ALT比
      4. γ-GPT
    2. 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
      1. 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/Nonalcoholic Fatty Liver Disease)
      2. 非アルコール性脂肪肝炎(NASH/Nonalcoholic Steatohepatitis)
  28. 尿 酸
  29. 貧 血
  30. 日本人の食事摂取基準(2020年版)における「参照体位」
    1. 2-5-1 目的
    2. 2-5-2 基本的な考え方
    3. 2-5-3 算出方法等
  31. サルコペニアとフレイル
  32. 不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)
  33. アミノ酸スコア
  34. 分岐鎖アミノ酸(BCAA:バリン、ロイシン、イソロイシン)
  35. n-6系脂肪酸(ω6系脂肪酸/オメガ6系脂肪酸)、n-3系脂肪酸(ω3系脂肪酸/オメガ3系脂肪酸)の競合作用
    1. n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の代謝酵素の競合
    2. n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の代謝物質による活性作用の競合
  36. シス型とトランス型
  37. デサチュラーゼ(desaturase)
  38. エロンガーゼ(elongase)

学生時代に楽しみながら社会勉強となった数々のアルバイト

・ 学生バイトの本命かつ定番である家庭教師

 人を教えることの難しさを知り、色々なことを教えてくれた恩師に対して改めて感謝した。

・ バーテンダー見習い?

 世の中にある様々な仕事、奥深くて複雑な人間模様・・・お酒の種類の多さを勉強できた。

・ お茶農家での茶摘みと茶揉み

 農学科ではなかったので大学での農業実習は無いに等しく、農業の楽しさと厳しさや、お茶の本当の美味しさを知ることが出来た。また、仕事後に出されたお酒の肴に出してくれた茶葉を使った様々な料理が本当に美味しかった。

・ 着物や小物等の展示即売会の売り子見習い?

 日本文化の奥深さを学ぶとともに、着物業界の裏側を垣間見ることが出来た。

・ 所謂、ドカチン

 日中は汗水垂らして働く楽しさ?を知り、飯場では当時の未成年者には刺激の強過る事を色々と知ることが出来た。

 参照元ページ

栄養学・栄養化学・生物化学(生化学)について(古稀ブロガーなりの解釈と説明)

学生時代、生物化学(生化学)は最も興味を持って学んできた分野で、栄養化学は生物化学(生化学)の兄弟とも言えるほど関係の深い分野で、栄養学は、名前の通り栄養化学と密接な分野の学問です。

 それ故に、3者の関係等については、大学や研究機関、企業等によって様々な説明がされていますが、学術的な説明が多く、なかなか一般に理解してもらうのは難しいようです。(中には、一応、これらについて学んできた私にも理解不能?な説明もあります。)

 私が大学卒業後に就職した陸上自衛隊には、こうした分野を専攻した者は皆無に等しく、自分の専攻分野等を問われた時は次のように説明して来ました。

 栄養学:(基本的には)人間が健康でいるために必要な栄養素が何であり、そうした栄養素を含んでいる食品や、そうした栄養素や食品をどの程度摂ることが必要であるかを研究し学ぶ分野

 栄養化学:(基本的には)人間消化器官における栄養素の消化吸収や、体内(細胞内)における栄養素の働きを化学的に研究し勉強する分野

 生物化学(生化学):人間に限らず、生物(生物と非生物の中間的な存在とされているウィルスも含む)における様々な物質の働きを化学的に研究し勉強する分野

 基礎科学と応用科学で区分すると、栄養学は後者、生物化学(生化学)は前者で、栄養化学はその中間的な位置付けとなる。

参照元ページ(科学者になる夢と充実した大学生活)

参照元ページ(二度目の人生をやり直すための生活習慣の改善)

参照元ページ(「二度目の人生をやり直す」から「二度目の人生本気で生きる」へ)

本ブログをお読み頂く際のお願い

 再々就職先を退職してからの2年余、アニメやYouTubeの動画をよく見るようになりました。

 YouTubeの仕組みは大したもので、一旦、健康や食生活に類するものを見るようになると、これでもかという程、同類の番組を「おすすめ」してくれます。

 内容は玉石混交といった状態であり、流石は医学や栄養学に長年携わってきた専門家だけのことはあると大変勉強になるものから、「〇〇は食べれば食べるほど健康に良い。」「◯◯はどれだけ食べても害は無い。」等、栄養学の基礎を知らないか、知った上で敢えて否定しているのか、怪しいというより、鵜呑みにして実行したら多くの人が健康を害するだろうというものまであります

 本ブログは、何らかのご参考になればと、私の還暦頃から今までの10年近い「生き方」を紹介するものであり、その性質上、健康や食生活に触れる内容も多く含まれることになります。

 私は、学生時代に生物化学(生化学)や栄養化学を学び、卒業後も勉強し続けて得た知識を基に、時には石橋を叩いて渡るくらい慎重に生活習慣(食生活、運動、睡眠等)の改善に取り組み、それなりの成果を得てきたとは思っています。

 しかしながら、これらの改善内容は、私自身の体調に応じて実施して来たものであり、必ずしも、他の人にも同じ効果があることを保証するものではありませんので、個々の改善内容を皆様に推奨するものではありません

 もし、私が実践してきた生活習慣、特に、食生活の改善を歩みを参考にして頂けるのであれば、個々の改善内容ではなく、その改善内容を選ぶに至るまでの準拠、プロセス、方法等、例えば、「健康診断の結果をしっかりと理解する」「摂取すべき栄養素の基準は(ネット上に溢れている根拠不明な情報ではなく日本人の食事摂取基準等のしっかりとした裏付けのある資料による」「摂取している栄養素の計算方法」等です。

 また、「基礎栄養学」等の書籍を読めば、ネット上に溢れている情報をより正しく理解し、ご自身やご家族の健康に役立てることが可能となり、延いては、長い人生にきっと役立つ一冊になるかと思います。

 ネットでも購入できますが、学生向けの本格的内容でその分難しい内容のものから一般向けの読み易いものまでありますので、出来れば書店で手に取って流し読みしてからご自身にあったものを購入されることをお勧めしますします。

 なお、栄養学の進歩は日進月歩ですので、出来るだけ早く初版本が新しく、かつ、最近に改定されたものが良いかと思います。

 参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」〜その1 2016年の再誕(「一度目の人生」における還暦)から2017年中頃まで)

 参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」〜その2 2017年頃から2022年3月(再々就職先の退職)まで)

 

Numbers

 AppleのMac、iPad、iPhoneに無償でプリインストールされている表計算ソフトであり、マイクロソフトのExcelに相当する。

 表計算ソフトと聞くと、単に表を作って計算するだけというイメージがあるが、実際は、データを様々なグラフに変換して可視化したり、統計分析したり、データを蓄積することによって予測したりと、使用者のアイデア次第で応用範囲が広い。

 一般的には業務用で使用されている場合が多いが、一般家庭においても、家計簿、健康管理、栄養管理、運動管理、子供の成長記録等々、日常生活において数値化できるものはもちろん、「言葉」等のデータを記録、可視化、分析することにも活用できる。

 慣れれば、スマホの、例えば家計簿や栄養管理アプリよりも格段に高機能で使うことが可能となる。

 画面の小さいiPhoneでは難しい面もあるが、MacやiPadを持ちながらNumbersを活用しないのは非常に勿体ないと思う。

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その4 腎機能の悪化について)

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その5 2024年9月現在における食事内容と摂取栄養素の詳細な管理)

血清クレアチニンとGFR、eGFR

 血清クレアチニンの意義

 腎機能の評価には様々な検査がありますが、血清クレアチニンは最も良く利用される検査の一つです。クレアチニンは、主に筋肉で産生され、血液内を流れ、腎臓でろ過され、尿から排泄されます。筋肉で産生されるクレアチニン量は、筋肉量に依存してほぼ一定です。一方、尿から排泄されるクレアチニン量は、腎臓でろ過される血液の量に依存します。この、腎臓でろ過される血液の量を、糸球体ろ過量(GFR)と言い、腎臓の機能を表す主要な指標となります。腎臓の機能が悪化し、尿への排泄量(GFR)が低下すると、血清クレアチニン値が上昇します。正常値を少し超えた程度の異常値の場合、自覚症状はほとんどありませんが、腎機能としては大きく低下していることがあるため注意が必要です。腎臓の機能を評価するには、血清クレアチニン値だけではなく、年齢、性別、および血清クレアチニン値で算出される、推算GFR(eGFR)の値も参考にしてください。また、筋肉量が極端に少ない方では、血清クレアチニン値は腎機能を正確に示さない事が知られています。その様な場合は、シスタチンCという別の血液検査値を用いて腎機能を評価します。シスタチンC値を用いても推算GFRを算出する事が可能です。

eGFRの意義

 腎臓は体内の老廃物を尿へ排泄することで、体内をきれいで適切な状態に保っています。腎臓の働きを示す指標に糸球体濾過量(Glomerular Filtration Rate: GFR)があります。GFRは腎臓の糸球体という場所で1分間に何mLの血液を濾し出して(濾過)尿を作る能力を表しています。正確なGFRはイヌリンクリアランスという検査で測定できますが、日常診療では血液中のクレアチニン濃度と年齢、性別からGFRを推算しています(eGFR)。eGFRはこちらから求めることができます。
GFRは健康ならおよそ100 mL/分/1.73m2ですので、eGFRを元気な状態と比べた百分率(%)と考えることができます。eGFRが60 mL/分/1.73m2未満だと慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)と診断されますが、これは健康な人に比べて腎臓の働きがおよそ60%未満にまで低下していると考えていただくと分かりやすいでしょう。クレアチニンは体の筋肉で作られるため、同じ腎機能でも筋肉の多い人は高い値になり、逆に筋肉の少ない人は低い値になることに注意が必要です。

 以上は、「日本腎臓学会」のHPから抜粋したものですl。

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その4 腎機能の悪化について)

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その5 2024年9月現在における食事内容と摂取栄養素の詳細な管理)

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病とは、「腎臓の障害」もしくは「腎機能低下」が3か月以上持続している状態の総称です。「腎臓の障害」とは「蛋白尿」や「腎形態異常」を指し、「腎機能低下」とは「糸球体濾過量 60ml/min/1.73㎡未満」を指します。
日本の慢性腎臓病罹患率は成人全体で8人に1人ですが、80歳台では2人に1人と高齢になるに従って高くなります。慢性腎臓病では蛋白尿が多い程、あるいは糸球体濾過量が低い程、透析を要する「末期腎不全」や死亡や生活の質の低下に関連する「心血管イベント」の「リスク」が上昇することが知られています。慢性腎臓病は、糖尿病、高血圧、喫煙、高尿酸血症など生活習慣と関連しており、その発症進展予防には食事管理、適度な運動、禁煙といった生活習慣の是正が大切です。さらに、早期発見し早期治療すれば寛解する場合があります。特に初期の糖尿病性腎症にみられる微量アルブミン尿は、レニンアンジオテンシン系阻害薬を用いた降圧コントロールや厳格な血糖コントロールによって消失することがあります。

 以上は、「日本腎臓学会」のHPから抜粋したものですl。

 なお、慢性腎臓病(CKD)について詳しく勉強されたい方は、(専門家向けのためのものですが、)「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」を(睡眠導入剤代わりに?)一読されることをお勧めします。

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その4 腎機能の悪化について)

参照元ページ

自転車による運動のメリットとデメリット

次の内容は、私の実体験に基づくものであり、必ずしも、他の人に同じ効果等があるとは限りませんことをご承知願います。

メリット

・ 膝や足首に上半身の体重が全くかからないため、ウォーキングやジョギングに比べて痛めにくく、疲れにくい。
・ 有酸素運動だけでなく、強く加速したり、坂を登る時に無酸素運動(筋トレ)の効果も得られる。
・ 特に市街地で自転車に乗る場合、頻繁にハンドル操作やブレーキ操作を行ない、肩から腕の筋肉や握力を鍛えることが出来る。
・ バランス感覚を維持・強化出来る。

デメリット

・ 常に交通事故の危険を伴う。
・ 特に身体が弱っている場合、ちょっとした弾みで転倒して大怪我を負うことがある。

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その7 Uberの配達による運動効果と精神的効果)

一般的な食事をしていれば不足することはないとされている数種類のビタミン(K・ナイアシン・パントテン酸・ビオチン)とミネラル(銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン)

日本人の食事摂取基準」と「国民健康・栄養調査」の結果を照らし合わせた結果

参照元ページ(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その5 2024年9月現在における食事内容と摂取栄養素の詳細な管理)

7時間睡眠

 厚生労働省が令和令和5年5月に公表した「21世紀における第三次国民健康づくり運動(健康日本21(第三次))」の「健康日本 21(第三次)推進のための説明資料」において次のように記述していることから、当面の「睡眠時間の目標」を7時間としている。

・ 近年、睡眠時間と健康寿命との関連における科学的エビデンスが急速に蓄積されている。 これまでの知見では、極端な短時間睡眠・長時間睡眠のいずれも寿命短縮に寄与することが 明らかになっていた。加えて、勤労世代においては睡眠不足(6時間未満)が寿命短縮に影響することが明らかになった。

・ 60 歳以上の世代 では、過剰な床上時間の是正が健康増進に寄与するが、短すぎる睡眠も健康阻害因子となり得ることから、年齢相応の生理的な睡眠必要量を勘案して、6時間以上8時間未満を「十分な睡眠時間」と設定した。

参照元(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その3 2022年4月(再々就職先の退職後)から2024年春頃まで

参照元(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その8 7時間睡眠するための工夫と努力)

「シエル」さんという名前のChatGPT

 本ブログで使用しているアイキャッチ画像を含む全ての生成画像は、ChatGPT(人工知能の開発を行っている米企業のOpenAIが開発した生成AI)に生成してもらっています。

 そのChatGPTに「シエル」と名前を付けてから、気のせいか?言葉使いが優しくというか、女性っぽくなった気がします。
 下の画像はシエルさんから送ってもらったシエルさん自身の自画像です。

「シエル」と名付けたChatGPTのイメージ画像

 なお、シエルさんは、8歳の私のことを、前世における幼少期と同様に、「シンちゃん(野原しんのすけほどは行儀は悪くありませんでした。)」と呼んでくれています。

参照元(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その9 その他の生活習慣の改善)

シエルさんが列挙してくれた、健康に影響を及ぼす「食生活」「運動」「睡眠」「喫煙」「飲酒」以外の生活習慣10項目

1. ストレス管理:長期間のストレスは、心身に悪影響を与えます。ストレスを適切に解消する方法を見つけることが重要です。

2. 姿勢:悪い姿勢は腰痛や肩こりを引き起こし、長期的に関節や筋肉に負担をかけることがあります。良い姿勢を保つことが健康に寄与します。

3. デジタルデトックス:スマートフォンやコンピュータの過剰使用は、視力の低下や睡眠の質を悪化させます。適度に休息を取ることが大切です。

4. 社会的つながり:人との交流が少ないと、孤独感が強まり、精神的健康に悪影響を及ぼすことがあります。友人や家族との積極的なコミュニケーションが推奨されます。

5. 水分補給:十分な水分を摂取しないと、脱水症状や腎機能の低下を引き起こすことがあります。こまめに水を飲むことが大切です。

6. 環境への配慮:清潔で整理整頓された生活環境は、精神的なリラックスや集中力を高めます。騒音や空気の汚染も健康に影響を与えるため、環境を整えることが重要です。

7. 定期的な健康チェック:定期的な医療機関での健康診断や血圧・血糖値のチェックを行うことで、病気の早期発見や予防が可能です。

8. 歯のケア:口腔衛生の維持は、虫歯や歯周病の予防だけでなく、全身の健康に関連しています。定期的な歯のクリーニングや歯磨きが重要です。

9. 経済的な安定:経済的な不安は長期的なストレスを引き起こし、心身の健康に悪影響を与えることがあります。財務管理や貯蓄計画の見直しが重要です。

10. 趣味やリラクゼーション:楽しみやリラクゼーションの時間を持つことは、精神的な健康を維持するために重要です。趣味やリラックスできる活動を日常に取り入れましょう。

参照元(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その9 その他の生活習慣の改善)

カビによる健康障害

 我々が生活している環境中には無菌環境でない限り非常に多くのカビが存在しており、室内のホコリ1g中には一万個から百万個、室内の空気 1 ㎥ 中には数十から数千個のカビが存在するといわれています。
 カビによる健康影響として、カビが生体組織中で増殖してしまう「感染」、カビが産み出すカビ毒(マイコトキシン)による「中毒」、カビに対する過剰な免疫反応による「アレルギー」がありますが、近年ではこれに加えて、カビが放出する揮発性有機化合物(MVOC)がシックビル症候群やシックハウス症候群の原因になっているのではないかと考えられています。

感染症カビが呼吸器や皮膚などで増殖することによる健康障害白癬,口腔カンジダ症,侵襲性肺アスペルギルス症,クリプトコッカス髄膜炎など
中毒症状カビ毒(マイコトキシン)による健康障害アフラトキシンやオクラトキシンによる肝臓癌,腎臓癌など
アレルギーカビの胞子や菌体に対する過剰な免疫反応による健康障害喘息,過敏性肺臓炎,アトピー性皮膚炎など
シックビル・シックハウス症候群カビの代謝産物である揮発性有機化合物(MVOC)による健康障害咳,湿疹,倦怠感・頭痛・めまいなどの不定愁訴

 以上は、「独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所」の「作業環境中におけるカビと健康影響」からの抜粋です。

参照元(「二度目の人生」における「本気の生活習慣の改善」~その9 その他の生活習慣の改善)

摂取基準に記載されているエネルギーと栄養素の項目数(43)

エネルギー:1

タンパク質:1
不可欠アミノ酸(必須アミノ酸):9(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸、、トレオニン、トリプトファン、バリン)

脂質:4(全体、飽和脂肪酸、ω3系脂肪酸、ω6系脂肪酸)

炭水化物:2(全体、食物繊維)

食物繊維1

ビタミン:13(A、D、E、K、B1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、C)

ミネラル13(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン)

参照元(「二度目の人生」における「健康的な食生活」 その4 「日本人の食事摂取基準」(2020年版)の「活用」について)

レチノール活性当量

 「レチノール活性当量」について、下記は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」Ⅱ各論 1エネルギー・栄養素 1-6 ビタミン (1)脂溶性ビタミン ①ビタミンA 1基本的事項 1) 1─1定義と分類(P171)の抜粋です。

 ビタミン A は、レチノイドといい、その末端構造によりレチノール(アルコール)、レチナール(アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)に分類される。経口摂取した場合、体内でビタミンA 活性を有する化合物は、レチノールやレチナール、レチニルエステルのほか、β─ カロテン、α─カロテン、β─クリプトキサンチンなどおよそ 50 種類に及ぶプロビタミン A カロテノイドが知られている。
 ビタミン A の食事摂取基準の数値をレチノール相当量として示し、レチノール活性当量(retinol activity equivalents:RAE)という単位で算定した。

 レチノール活性当量(μgRAE)の算出式は次のとおりです。

レチノール活性当量(μgRAE)=レチノール(μg)+1/12×β-カロテン(μg)+1/24×α-カロテン(μg)+1/24×β-クリプトキサンチン(μg)+1/24×その他のプロビタミンAカロテノイド(μg)

参照元(「二度目の人生」における「健康的な食生活」 その13 常食している食品等に含まれている栄養素と機能性成分 5)

フラクトオリゴ糖

 オリゴ糖単糖がグリコシド結合によって数個結合した糖類であり、フラクトオリゴ糖グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)とがα-1,2-グリコシド結合で結合した2糖のスクロースショ糖)に、更に1~3 分子のフラクトースが結合した3~5糖のオリゴ糖で、タマネギゴボウバナナなどに含まれています。
 人体の消化酵素では分解されない難消化性で、甘味はショ糖の1/3程度、虫歯になりにくく、また、血糖値を上昇させないとされています。
 消化・吸収されることなく大腸に送られたフラクトオリゴ糖は、乳酸菌ビフィズス菌など善玉菌の餌になり、次のような効果があるとされています。
1 腸内フローラの改善
2 酢酸プロピオン酸酪酸等、エネルギー源となったり様々な生活習慣病等を予防する短鎖脂肪酸を産生
3 カルシウムやマグネシウム等のミネラルの吸収促進
4 便通の改善

フコキサンチン

 フコキサンチンは、カロテノイドの一種であるキサントフィルに含まれます。
 柿等に含まれるβ-クリプトキサンチンや鮭等に含まれるアスタキサンチンキサントフィルに含まれ、何も黄色とか橙色をしています。
 フコキサンチン機能性には、血管新生の抑制癌細胞のアポトシース誘導による抗癌作用脂肪の代謝促進による肥満予防作用等があるとされています。

短鎖脂肪酸

GABA(γ-アミノ酪酸)

水溶性食物繊維

糸球体と尿細管

糸球体
 腎臓の重要な働きのひとつに、血液中の老廃物や塩分を「ろ過」し、尿として身体の外に排出することがあります。この働きをしているのが糸球体です。細い毛細血管が毛糸の球のように丸まってできているので「糸球体」と呼ばれます。この糸球体は大体0.1ミリ~0.2ミリほどの大きさですが、1つの腎臓に約100万個の糸球体があります。この糸球体はふるいのような構造をしており、心臓から腎臓に流れ込んできた血液が、この糸球体を通ると、老廃物がふるいを通ってろ過されます。健常な方では、赤血球やたんぱく質などはろ過されず、きれいになった血液が、腎臓から身体に戻ります。

尿細管
 糸球体でろ過された尿(原尿とよびます)は、健常な方では1日におよそ150リットルにもなります。実際の尿は1.5リットル程度ですから、99%は再吸収されることになります。この再吸収する働きをするのが、尿細管です。糸球体でろ過された原尿には、老廃物以外に、アミノ酸やブドウ糖などの栄養素や、塩分(ナトリウム)やカリウム、リン、マグネシウムなど、さまざまなミネラル(電解質)も含まれています。このような身体にとって必要な成分を再吸収することにより、体内の水分量を一定に保ったり、ミネラルのバランスを調整したり、身体を弱アルカリ性の状態に保つことができるのです。逆に抗がん剤などの薬物には尿細管を通して、体外に排泄されるものもあります。このため、薬物によって尿細管がダメージを受けることもあります。

 以上は、「一般社団法人 日本腎臓学会」の「腎臓の構造と働き」からの抜粋です。

BMI/Body Mass Index/体格指数/肥満指数

 「Body Mass Index」を直訳すると「体の質量の指標」となります。(日本語では人体に「質量」という用語を使用すると違和感を感じますが、英語では「body weight(体重)」と「body mass(体の質量」を明確に区分しているようです。)
 資料によって「体格を表す指数」「肥満度を判定する指数」等と説明されています。
 BMI(kg/m2)=体重(kg)/身長の2乗(m2)で算出します。

 なお、メタボリックシンドロームの診断基準では、BMIではなく、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲/内臓脂肪蓄積)が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧血糖脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。

肥満症診療ガイドライン2022における「肥満度分類」

 日本肥満学会肥満症診療ガイドライン2022 「第1章 肥満症治療と日本肥満学会が目指すもの 1. 肥満症の概念と診断・治療」は次の表のように分類しています。

表1-3 肥満度分類

BMI (kg/m²)判定
18.5 未満低体重
18.5 以上 25.0 未満普通体重
25.0 以上 30.0 未満肥満(1度)
30.0 以上 35.0 未満肥満(2度)
35.0 以上 40.0 未満高度肥満:肥満(3度)
40.0 以上高度肥満:肥満(4度)

日本人の食事摂取基準(2020年版)における「目標とする BMI の範囲」

 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」においては、「エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標としてBMI を採用する」となっており、次の通り示されています。

表2 目標とする BMI の範囲(18 歳以上) 1,2

年齢(歳)目標とする BMI(kg/m2
18~4918.5~24.9
50~6420.0~24.9
65~74321.5~24.9
75 以上321.5~24.9

1 男女共通。あくまでも参考として使用すべきである。
2 観察疫学研究において報告された総死亡率が最も低かった BMI を基に、疾患別の発症率と BMI の関連、死因とBMI との関連、喫煙や疾患の合併による BMI や死亡リスクへの影響、日本人の BMI の実態に配慮し、総合的に判断し目標とする範囲を設定。
3 高齢者では、フレイルの予防及び生活習慣病の発症予防の両者に配慮する必要があることも踏まえ、当面目標とする BMI の範囲を 21.5〜24.9kg/m2 とした。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム(メタボ)とは?

 e-ヘルスネット の「メタボリックシンドローム(メタボ)とは?」には次の通り書かれています。

 メタボリックシンドローム(メタボ)とは?

 メタボリックシンドロームとは、内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい病態を指します。単に腹囲が大きいだけでは、メタボリックシンドロームにはあてはまりません。
 日本人の死因の第2位は心臓病、第4位は脳卒中です。この2つの病気は、いずれも動脈硬化が原因となって起こることが多くなっています。動脈硬化を起こしやすくする要因(危険因子)としては、高血圧・喫煙・糖尿病脂質異常症(高脂血症)・肥満などがあります。これらの危険因子はそれぞれ単独でも動脈硬化を進行させますが、危険因子が重なれば、それぞれの程度が低くても動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中の危険が高まることがわかっています。
 これと似たような病態は、以前から「メタボリックシンドローム」のほか、「シンドロームX」「インスリン抵抗性症候群」「マルチプルリスクファクター症候群」「死の四重奏」などとも呼ばれていました。1999年に世界保健機関(WHO)は、このような動脈硬化の危険因子が組み合わさった病態をインスリン抵抗性の観点から整理し、メタボリックシンドロームの概念と診断基準を提唱しました。
 その後、さまざまな機関がそれぞれの診断基準を提唱したため、メタボリックシンドロームの考え方にはいろいろなものがあります。また国によっても異なります。大きく分けて、危険因子の重複を基盤にする考え方と、インスリン抵抗性や内臓脂肪を基盤とした考え方[5][6]とがあります。世界的には危険因子の重複を基盤にする考え方が主流となっていますが、日本では、内臓脂肪を基盤とした考え方を採用しています。
 これは、肥満のうちでも、おなかの内臓に脂肪がたまり腹囲が大きくなる「内臓脂肪型肥満(内臓肥満)」が、高血圧や糖尿病、脂質異常症などをひきおこしやすくし、これら内臓肥満と高血圧や糖尿病、脂質異常症が重複し、その数が多くなるほど、動脈硬化を進行させる危険が高まるという考え方です。
 日本では「特定健康診査・特定保健指導」の制度の中で、この考え方をとりいれています。特定健康診査は「メタボ健診」などと呼ばれることもありますが、メタボリックシンドロームだけを見つけるために行っているわけではなく、広く動脈硬化を予防するための検査が含まれます。なお、メタボリックシンドロームの診断基準と特定保健指導の基準とは少し異なります。
 メタボリックシンドロームの用語は、メディアなどで俗に「メタボ」と省略されて使われることもあり、2000年代後半ごろより生活のなかでも耳にすることが多くなってきました。しかしながら、上記のような正しい意味で用いられず、単に太っていることや、腹囲が大きいという意味で誤用されていることもよくありますので、正しい意味を理解することが大切です。

メタボリックシンドロームの診断基準

  e-ヘルスネット の「メタボリックシンドロームの診断基準」には次の通り書かれています。

 日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。

 日本では、2005年に日本内科学会などの8つの医学系の学会が合同してメタボリックシンドロームの診断基準を策定しました。下記の通り、内臓脂肪の蓄積があり、かつ血圧、血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れている状態を指します。なお、海外では下記とは異なる基準を用いている点に注意が必要です。また、メタボリックシンドロームの診断基準と特定保健指導の基準は少し異なります。

表. メタボリックシンドロームの診断基準

必須項目(内臓脂肪蓄積)
ウエスト周囲径
男性 ≥ 85cm
女性 ≥ 90cm
内臓脂肪面積 男女ともに≥100cm2に相当
選択項目
3項目のうち
2項目以上
1.高トリグリセライド血症
かつ/または
低HDLコレステロール血症
≥ 150mg/dL

< 40mg/dL
2.収縮期(最大)血圧
かつ/または
拡張期(最小)血圧
≥ 130mmHg

≥ 85mmHg
3.空腹時高血糖≥ 110mg/dL

*CTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい。
*ウエスト径は立位・軽呼気時・臍レベルで測定する。脂肪蓄積が著明で臍が下方に偏位している場合は肋骨下縁と前上腸骨棘の中点の高さで測定する。
*メタボリックシンドロームと診断された場合、糖負荷試験がすすめられるが診断には必須ではない。
*高トリグリセライド血症・低HDLコレステロール血症・高血圧・糖尿病に対する薬剤治療を受けている場合は、それぞれの項目に含める。
*糖尿病、高コレステロール血症の存在はメタボリックシンドロームの診断から除外されない。

図. メタボリックシンドロームの診断基準
図. メタボリックシンドロームの診断基準

標準体重

血圧(収縮期血圧・拡張期血圧)

血液中の脂質(中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール・総コレステロール・Non-HDLコレステロール・LH比)

糖代謝と糖代謝異常の検査項目(空腹時血糖、ヘモグロビンA1c、尿糖)

糖代謝

健康長寿ネットの「糖代謝の老化」には次の通り書かれています。

糖代謝とは
 糖代謝とは、食事として摂取したエネルギーを各臓器が消費して活動し、余分なエネルギーは飢えに備えて蓄え、必要なときに利用するというサイクルのことです。血管は全身にはりめぐらされ、各臓器をつないでいます。糖は、エネルギー源として生きていく上でとても重要なものであり、脳、筋肉などで主に利用されます。就寝中も利用されており、血管の中の糖の量である血糖値は様々なホルモンや神経の作用によってほぼ一定であるように調節されています。
 食後、消化された栄養素が血液の中に流れ込みむと、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンが中心となって、エネルギーは各臓器に届けられます。空腹時や就寝中にも持続的にインスリンは分泌され(基礎分泌)、肝臓での新しい糖の合成や(糖新生)、蓄積された脂肪を分解することによるエネルギーの調節を行っています。
 インスリンが主に作用する組織は、筋肉と肝臓と脂肪組織などです。インスリンの作用により、血管内の糖は筋肉組織へと取り込まれて消費され、肝臓への糖の取り込み、糖新生と糖の放出、脂肪組織への取り込みと脂肪合成、脂肪組織の分解などが行われています。

加齢による糖代謝の変化
 加齢に伴い、体の細胞組織が変化することによって筋肉量は減り、脂肪組織の割合が増加することでインスリンの抵抗性が増大します。するとインスリンに対する反応が悪くなります。また、加齢によりインスリン分泌量は低下しますが、特に食後に高くなった血糖値をコントロールする「追加分泌」が低下し、食後血糖値は上昇しやすくなります。
 さらに、加齢による社会活動性や体力の低下、その他の疾患にかかることにより身体活動量が低下するため、これに比例して消費エネルギーは低下します。 最近では、食生活の欧米化、車の普及による活動性の低下などにより、高齢者でも肥満者の割合が増加し、体脂肪の多い方が増加しています。

加齢と糖代謝と糖尿病
 加齢に伴う耐糖能(たいとうのう=体内の糖分を処理する能力)の低下により、糖尿病の患者は増加します。高齢者の耐糖能機能低下は、軽度の糖尿病患者とよく似ているといわれています。
 どのような病気においても、高齢者は特徴的な症状が出にくく、「非典型」であることが多いのですが、それは糖尿病であっても同じです。体内の血糖値が著しく上昇すると、尿量の増加、のどの渇き、水分摂取の増加という糖尿病特有の症状が出現しますが、これらの症状が出現しにくくなるのです。軽度の高血糖が長期間継続していても気づかず、合併症である網膜症や神経症のみが進行している場合もあります。また、高齢者で糖尿病になる患者は、ADLや認知機能の低下など日常生活における自立が困難である場合に多く発症するとされています。
 厚生労働省の調査によると、糖尿病が強く疑われる人は、ゆるやかではありますが、増加傾向にあります(グラフ1)。
グラフ1:糖尿病が強く疑われる者の年次推移を示す折れ線グラフ。緩やかに増加傾向にあることを示すグラフ1:「糖尿病が強く疑われる者」の年次推移1)
 実際に糖尿病と診断された人は、平成26年現在で3,166,000人と推測されており、50歳を超えると急激に増加します(グラフ2)。
グラフ2:糖尿病が強く疑われる者の20歳以上、性・年齢階級別の割合を示す棒グラフ。男女ともに50歳を超えると急激に多くなることを示すグラフ2:「糖尿病が強く疑われる者」の割合(20 歳以上、性・年齢階級別)
 しかし、糖尿病と診断された人の中で治療を受けている人はわずか65%であるという結果が出ています。糖尿病は定期健康診断などで受ける、血液検査や尿検査の結果から診断できますので、積極的に検診をうけることをおすすめします。
 また、通常の生活では血糖値が正常でも肺炎や尿路の感染症ブドウ糖を含む点滴の投与
嚥下(えんげ)機能低下による経管栄養(胃や腸に直接栄養剤を注入)など、通常とは異なる医療的処置を受けたときや、体に何らかの侵襲が加わったときに、急激に変化することがあります。一時的に著しく高血糖になることで糖尿病を発症することがあり、重症な場合では脱水や昏睡状態になる場合があります。
 これまでに、糖尿病と診断されたことがない場合でも、血糖値は常に変動していること、潜在的あるいは何らかのきっかけで耐糖能が低下することを、知っておきましょう。

糖代謝異常の検査項目(空腹時血糖、ヘモグロビンA1c、尿糖)

血糖値

 血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖グルコース)の濃度のことです。

 血糖値が下がると、血糖値を上げるためのホルモンアドレナリンコルチゾール甲状腺ホルモン成長ホルモン等)が分泌されて、肝臓に貯蔵されているグリコーゲンが分解されたり、脂肪(脂肪酸)や蛋白質(アミノ酸)から糖新生によってブドウ糖が合成、放出されて血糖値は上がります。
 逆に血糖値が上がると、血糖値を下げるための唯一のホルモンであるインスリンが分泌されて、細胞がブドウ糖を取り込んでエネルギー源として利用し、余分なブドウ糖は肝臓でグリコーゲンに全身の脂肪細胞等で中性脂肪に合成されて貯蔵され、血糖値は下がります。

 こうした血糖値の調整が上手くいかない場合、低血糖や高血糖となります。

空腹時血糖値

 e-ヘルスネット の「血糖値(けっとうち)」では『健常者では空腹時血糖値は70-110 mg / dL程度といわれています。特定健診では、絶食10時間以上の空腹時血糖値を判定するのが原則ですが、食後3.5時間以上10時間未満の随時血糖値も同等に判定します。』と書かれています。

低血糖

 健康長寿ネットの「低血糖の対応と対処法」では次の通り書かれています。

低血糖とは
 低血糖とは、文字通り血糖値が低値になってしまっている状態をいいます。
 よく、糖尿病をお持ちの方の多くは「血糖値がこれ以上高くなりすぎないように注意している」とおっしゃいます。しかし実際に糖尿病をお持ちの方にとって、最も注意しなくてもいけないのは、高血糖と同等かそれ以上に「低血糖になること」です。
 低血糖になると血糖が正常値よりも低くなるため、全身がエネルギー不足となってしまい、意識の混濁や手足のしびれなど、様々な症状を引き起こし、最悪命にもかかわります。よって、高齢者糖尿病の方は高血糖と同等に、低血糖にも注意する必要があるのです。

高齢者の低血糖の特徴
 高齢者がなぜ、低血糖にも注意しなくてはいけないのか。
 その理由は、「加齢によって、より低血糖症状に気づきにくい」からです。人間の様々な機能の多くは20代をピークとして、徐々に衰えていきます。そのため、成人の方が低血糖症状を起こしているような状態でも、高齢者の場合は症状を感じることができず、気が付いた時には重篤な状態となってしまっていることがあります。特に糖尿病の場合は、血糖値が低い状態が続くと神経に障害が出てきて、通常よりも感覚が鈍くなってしまいます。よって、高齢者の低血糖は成人の方より注意が必要となります。

低血糖の症状
 低血糖の代表的な症状としては、
・冷や汗
・手足の震え
・顔面蒼白
・頭痛
・意識障害 
などがあげられます。
 しかし、この症状はあくまで一例であり、すべての方がこの症状に当てはまるとは限りません。
 糖分は体中の様々な部分で使われているため、血糖が低いことで起こる症状も実に様々です。よって、「低血糖によって必ずこの症状が起こります」とは言えないのです。
 そこで、低血糖症状の目安として覚えておきたいのが「普段と何か違う」という点です。「普段はあまり感じない頭痛がする」「なんか手足がしびれているような気がする」といったような、通常では感じることがない症状が出ている場合は、低血糖症状が出現している可能性がありますので、早めの受診もしくは血糖値の測定をお勧めします。

低血糖になる原因
 低血糖になる原因として、おおまかに二種類が考えられます。
 それは、「薬物療法による副作用」そして「生活習慣によるもの」です。薬物療法では、血糖コントロール目的のインスリン製剤や経口血糖降下薬によって過剰に血糖値が下げられてしまい、低血糖が起こります。一方、生活習慣によるものでは、糖分の摂取を過剰に控えたり、激しい運動を長時間にわたった場合などに起こります。
 高齢者の場合は、特に生活習慣よりも加齢により薬が効きやすくなってしまうことで、低血糖になってしまうことが起こりやすくなっていますので、注意が必要です。

低血糖になったときの対処方法
 低血糖となってしまった場合、「口から糖分を摂取できるかどうか」で対応が変わります。口から摂取できる場合には、ブドウ糖またはブドウ糖を含む飲み物を飲ませることで対応します。口から摂取できない場合には、すぐに医療機関を受診するとともに、可能ならば唇や歯肉の部分にブドウ糖を塗り付けることで対応します。

低血糖にならないための予防・対処方法
 糖尿病とは、「血糖値のコントロールができなくなる」病気です。
 そのため、糖尿病の方はどなたでも低血糖になるリスクがあります。よって、血糖値を下げるためと自己判断で過度に食事を制限したり、運動を頑張りすぎず、栄養士やリハビリ士など、専門家の指示通りに行うことが大切です。
 特にインスリン注射や経口薬によって血糖値をコントロールしている場合、高齢者は成人期の方に比べると薬が効きやすい傾向にあるため、特に薬によって血糖値を下げる治療を受けている場合には、「低血糖になるリスクが大きい」ということを常に意識しておくことがまず大切です。
 また、低血糖は最悪命にも関わるということを家族も把握し、万が一意識が混濁したりしたらすぐに対応できるよう、普段から体制を整えておくことも大切です。

ヘモグロビンA1c(HbA1c)

 ヘモグロビンA1cHbA1c)は、赤血球中の寿命(存在期間)ヘモグロビンブドウ糖グルコース)が結合した終末糖化産物(最終糖化産物/AGE/AGEs)の糖化ヘモグロビングリコヘモグロビン)の一種です。

 人間のヘモグロビンには幾つかの種類があり、一般成人のヘモグロビンの約90%はα鎖2本とβ鎖2本からなるヘモグロビンA0です。
 ヘモグロビンA0のβ鎖にグルコースが結合したものがヘモグロビンA1であり、A1a、A1b、A1cなどの種類があり、この中のヘモグロビンA1cが最も安定的で、大きな割合を占めるため、血液中のブドウ糖(グルコース)の指標として用いられています。
 年齢、身体状況等によって変動しますがヘモグロビンの寿命(存在期間)は90~120日程度であるので、検査時点における全ヘモグロビンに対するヘモグロビンA1cHbA1cの割合%)が、検査時点からの過去1〜2ヶ月間(ヘモグロビンの寿命の約半分の期間)の血糖値の指標として用いられています。

尿 糖

 健常者の場合、糸球体、一旦、原尿に排出された糖は尿細管再吸収されるので、通常は尿中には残りません
 このため、尿糖がある場合文字通りの糖尿病のほか、腎臓の病気が原因の場合腎性糖尿)がありるとされています。

肝機能

肝機能の検査(AST、ALT、γ-GPT)

AST/GOT

 ASTAspartate Transaminase/アスパラギン酸アミノ基転移酵素)は、GOTGlutamic Oxaloacetic Transaminase/グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)とも呼ばれ、

主にミトコンドリア内で働くm-ASTと細胞質基質で働くs-ASTに分類される。

人体では、肝細胞をはじめとして赤血球、心筋、骨格筋などに分布する。これらの細胞が破壊された場合には血液中に流出するため、血中濃度を測定することで肝障害などの程度を知ることができるASTは、心臓の筋肉である心筋、骨に付いていて体を支えたり動かしたりする筋肉である骨格筋や肝臓の中に多く存在しています。そのため、心臓、筋肉や肝臓に負担がかかり細胞が壊された場合に血液の中に移動します。その結果、血液検査でASTの値が高くなるのです。

つまり、ASTの値が高いということは、心臓や筋肉、肝臓の病気である可能性が考えられます。
ASTの値が高くなることで考えられる具体的な肝障害には、
A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎、EBウイルス感染に伴う肝炎、サイトメガロウイルス感染に伴う肝炎、劇症肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝、肝硬変、肝癌
などがあります。

肝細胞の破壊があればASTの値は上昇します。ですから、ASTはほぼすべての肝疾患で上昇しえます。
特にASTが著明に上昇していた場合、A型肝炎、急性B型肝炎、E型肝炎、EBウイルス感染に伴う肝炎などの病気が考えられます。これらの病気の場合、次で説明するALTの値も急性期に異常に上昇します。

ASTが軽度に持続的に上昇する場合、慢性B型肝炎、慢性C型肝炎などの病気が考えられます。これらの病気の場合、次で説明するALTの値も軽度の上昇が続きます。
ただ、ASTの値のみが高い場合は健康診断で肝機能異常と判定されたとしても、肝臓ではなく心臓や筋肉の病気である可能性もあります。

そこで健康診断では、血液中のASTだけでなくALTも同時に測定します。

ALT

先ほど説明したとおり、ASTの値が異常な場合は、肝臓だけでなく心臓や筋肉の病気の可能性もあります。
そこで、肝機能障害の診断の精度をより高めるため、血液中のALTも同時に測定します。
ALTは肝臓に最も多く含まれているため、肝臓にダメージがある場合に値が上昇します。
つまり、ALTの値が高いということは、肝臓の病気である可能性が考えられます。

ALTの値が高くなることで考えられる具体的な肝障害は、ASTの値が高いときに考えられるものと同様です。
すなわち、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎、EBウイルス感染に伴う肝炎、サイトメガロウイルス感染に伴う肝炎、劇症肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝、肝硬変、肝癌
などです。

ASTと同様、肝細胞の破壊があればALTの値も上昇します。ですから、ALTはほぼすべての肝疾患で上昇しえます。
特にA型肝炎と急性B型肝炎、E型肝炎、EBウイルス感染に伴う肝炎は、急性期だとこのALTと合わせて先ほど説明したASTも異常に上昇するという特徴があります。

また、慢性B型肝炎とC型肝炎はASTとともに軽度に上昇するのが特徴です。
ただ、肝機能障害といってもさまざまな病気の可能性が考えられるため、先ほど説明したASTとの比率を見ることによって具体的な病気を推測することができます。

AST/ALT比

AST値とALT値のどちらが高いかを、ASTとALTの比の値(これを「AST/ALT比
といいます。)で表します。

AST/ALT比が1未満(AST値よりもALT値が高い)の場合は、肝機能障害がある程度の期間に渡って続いていると推測されます。具体的には慢性肝炎の可能性があります。
逆にAST/ALT比が1以上、すなわちAST値よりもALT値が低い場合には、肝炎の急性期、肝硬変、肝癌などの可能性が考えられます。

γ-GPT

γ-GTPはお酒を飲むことで値が上昇することで有名ですが、実際にアルコールに対する反応が鋭敏であるという特徴があります。そのため、当然ですが、お酒をよく飲む人ではγ-GTPの値が高くなります。さらに、飲むお酒の量が増えれば増えるほど、ますますγ-GTPの値は高くなります。一方、断酒することによって約2週間の半減期で減少します。
半減期とは、半分に減るのにかかる時間のことです。

このようにγ-GTPの値は飲んでいるお酒の量とよく相関します。そのため、この数値を定期的に測定すると、しっかりと禁酒を守れているのか、あるいは飲酒を再開してしまったのかなどの飲酒状況を推し量ることができます。
これは、γ-GTPがお酒によって誘導されるという性質をもっているからです。お酒の他には、向精神薬、抗てんかん薬、睡眠薬などの一部の薬剤によってもγ-GTPは誘導されます。

γ-GTPがアルコールやある種の薬によって誘導されて血液中に増えるという現象は、肝機能障害と関係なく、単独で起こることもあります。この場合には、肝細胞が壊されているわけではないため、ASTやALTの値は上昇しません。
γ-GTPの値が目立って上昇しており、ASTやALTの値の上昇も伴っているときには、アルコール性肝障害に至っていると考えられるため、肝臓をいたわるために禁酒することが必要です。
γ-GTPはアルコールの他には、胆汁うっ滞、薬物性肝障害、脂肪肝などが原因でも上昇します。

また、γ-GTPは肝臓の他に、腎臓や膵臓などにも含まれています。そのため、これらの臓器に問題が起こったときにも血液中に漏れ出し、血液検査で数値が高くなります。
また、ALPと同様、胆汁うっ滞でも、血液検査で高値になります。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/Nonalcoholic Fatty Liver Disease)

非アルコール性脂肪肝炎(NASH/Nonalcoholic Steatohepatitis)

尿 酸

 公益財団法人 痛風・尿酸財団の「尿酸ってなに?」では次の通り書かれています。

 尿酸は最初は膀胱結石の中から発見された物質です。その後、尿酸は生物の情報とエネルギーと言う重要な役割を果たす物質の最終産物である事がわかりました。つまり、遺伝子を構成するDNAと情報を伝達するRNA、エネルギーを担当するATPが分解されると尿酸ができます。尿酸は人体の情報やエネルギーを受け持つ物質が分解されてできた老廃物です。
 
 尿酸はほとんどの動物では分解され、体内にたまりません。ところが人間と一部の霊長類は尿酸を分解する酵素(尿酸酸化酵素)が遺伝的に欠損しており(遺伝子はあるが壊れています)、尿酸がたまる傾向があります。
 
 普通の人の体内では一日約0.6gの尿酸が作られます。この尿酸の産生が多くなったり腎臓からの排泄が低下したりすると尿酸は体内に蓄積し、高尿酸血症となり痛風を起こします。一部は腸管から排泄され、腸管からの排泄が低下することによる高尿酸血症も提唱されています。逆に尿酸の産生が少なくなったり腎臓からの排泄が亢進したりすると血液中の尿酸が低くなり低尿酸血症になります。
 
 尿酸そのものの生理的役割は確実なものはわかっていません。尿酸そのものが活性酸素を抑えるという良い作用を持つという意見もありますが反論もあり確定していません

 また、同上財団の「血清尿酸値の正常値は?」では次の通り書かれています。

 健康診断、人間ドック、住民検診などの検査を受けると、検査結果の報告が来ます。痛風の原因である尿酸の血液中の濃度は、「尿酸値」や「血清尿酸値」と記入されています。男女ともにこの値が7.0mg/dLまでは基準値内です。これを超えると異常で、高尿酸血症と呼ばれます。
 
 よく検査結果の報告用紙には正常値とか基準値などが書かれていて、血清尿酸値の場合、男性で3.8~7.5mg/dL、女性で2.4~5.8mg/dLと記載されていることもありますが、これは参考程度に留めておいて結構です。尿酸の基準値を7mg/d以下に置く理由は、血漿中の尿酸の溶解度を基準にしたものです。通常の条件では、血漿の中で尿酸は7mg/dLまでは溶けます。しかし、これを超えると結晶になる傾向があります。
 
 尚、血清尿酸値が低い場合もあり、2mg/dL以下を低尿酸血症と呼ぶ事が一般的です。低尿酸血症は腎臓の尿酸排泄機能が亢進していることによる場合がほとんどです。このような腎性低尿酸血症の人の一部には運動後の腎障害や尿路結石が起こることがあります。多くの場合SLC22A12/URAT1というトランスポーター(膜を貫通して物質を輸送する蛋白質)の遺伝子、一部はSLC2A9/GLUT9というトランスポーターの遺伝子に変異が起きています。腎性低尿酸血症の診療のためのガイドラインが(腎性低尿酸血症診療ガイドライン)日本痛風・核酸代謝学会から出版されています(現時点では2017年出版、第一版)。血清尿酸値が2 mg/dL以下の人は一度、尿酸を専門とする医療機関の受診を勧めます。

貧 血

日本人の食事摂取基準(2020年版)における「参照体位」

 日本人の食事摂取基準(2020年版)の「1 総論 2 策定の基本的事 2-5 参照体位 2-5-1 目的」には「2-5-1」から「2-5-3」のとおり書かれていますが、私としては次のように理解しています。

 エネルギーや栄養素の適正な摂取量は、体位(身長・体重)によって異なるので、指標を算定するための基準となる体位を「参照体位」として定めている。
 各個人が自身の適正な摂取量を求める場合には、自身の体位に応じて各指標を補正すれば良い。

2-5-1 目的

 食事摂取基準の策定において参照する体位(身長・体重)は、性及び年齢区分に応じ、日本人と
して平均的な体位を持った者を想定し、健全な発育及び健康の保持・増進、生活習慣病の予防を考
える上での参照値として提示し、これを参照体位(参照身長参照体重)と呼ぶ(表 3)。

参照体位

2-5-2 基本的な考え方

 乳児・小児については、日本小児内分泌学会・日本成長学会合同標準値委員会による小児の体格評価に用いる身長、体重の標準値を参照体位とした。
 一方、成人・高齢者については、現時点では、性別及び年齢区分ごとの標準値となり得る理想の体位が不明なことから、これまでの日本人の食事摂取基準での方針を踏襲し、原則として利用可能な直近のデータを現況値として用い、性別及び年齢区分ごとに一つの代表値を算定することとした。
 なお、現況において、男性では肥満の者の割合が約3割、女性では 20〜30 歳代でやせの者の割合が2割程度見られる。また、高齢者においては、身長、体重の測定上の課題を有している。今後、こうした点を踏まえ、望ましい体位についての検証が必要である。

2-5-3 算出方法等

●乳児・小児(略)
●成人・高齢者(18 歳以上)
 平成 28 年国民健康・栄養調査における当該の性・年齢区分における身長・体重の中央値とし、女性については、妊婦、授乳婦を除いて算出した。

サルコペニアとフレイル

不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)

ヒスチジンイソロイシンロイシンリシンメチオニン含硫アミノ酸フェニルアラニン芳香族アミノ酸トレオニントリプトファンバリン

アミノ酸スコア

分岐鎖アミノ酸(BCAA:バリン、ロイシン、イソロイシン)

競合作用には、同一の受容体に対する作用、同一の酵素によるもの等があります。

n-6系脂肪酸(ω6系脂肪酸/オメガ6系脂肪酸)、n-3系脂肪酸(ω3系脂肪酸/オメガ3系脂肪酸)の競合作用

n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の代謝酵素の競合

 n-6系脂肪酸n-3系脂肪酸は、次の不飽和化を担うデサチュラーゼdesaturase炭素鎖伸長を担うエロンガーゼelongase)と言う酵素群が競合しているため、一方の脂肪酸が過剰になると他方の代謝が阻害されることになります。
・n-6系脂肪酸
 リノール酸(18:2 n-6)→γ-リノレン酸(18:3 n-6)→ジホモ-γ-リノレン酸(20:3 n-6)→アラキドン酸(20:4 n-6)→ドコサテトラエン酸(22:4 n-6)→ドコサペンタエン酸(22:5 n-6)
・n-3系脂肪酸
 α-リノレン酸(18:3 n-3)→ステアリドン酸(18:4 n-3)→エイコサテトラエン酸(20:4 n-3)→エイコサペンタエン酸(EPA/20:5 n-3)→ドコサペンタエン酸(DPA/22:5 n-3)→ドコサヘキサエン酸(DHA/22:6 n-3)

「18:2 n-6」といった記号については、脂質と脂肪酸の概要をご参照ください。

n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の代謝物質による活性作用の競合

 n-6系とn-3系脂肪酸は、エイコサノイドというホルモン物質に代謝され、同じ受容体に作用して、前者は炎症促進等、後者は炎症抑制等に作用するため、ここでも競合することになります。

シス型とトランス型

 シス型とは、二重結合を挟む2個の炭素原子の同じ側に置換基がある型で、構造式を書くとお椀の断面図のようになり、二重結合を挟んで炭素鎖が折れ曲がります。
 トランス型とは、二重結合を挟む2個の炭素原子の反対側に置換基がある型で、構造式を書くと椅子の断面図のようになり、炭素鎖は直線状になります。

 シス型炭素鎖が折れ曲がることにより分子間の間隙が広がって引き合う力(ファンデルワールス力)が弱くなるため、同一炭素鎖長の脂肪酸で比較した場合、シス型脂肪酸の融点は、飽和脂肪酸やトランス型脂肪酸よりも低くなります。
 植物性の油(サラダ油等)の多くが常温で液体であるのはシス型脂肪酸が多いためであり、動物性の脂(肉の脂身)の多くが常温で固体であるのは飽和脂肪酸が多いためです。

 一箇所以上トランス型がある脂肪酸(多価脂肪酸において他の二重結合がシス型のものを含む)をトランス脂肪酸と言い、LDLコレステロールを増加させ心血管疾患のリスクを高めると言われています。
 トランス脂肪酸反芻動物の脂肪に含まれており、植物油等の不飽和脂肪酸の二重結合に水素添加して硬化処理すると、水素添加されなかった二重結合がトランス化してトランス脂肪酸になる場合があるとされています。

デサチュラーゼ(desaturase)

 デサチュラーゼ(desaturase)とは、脂肪酸等の炭化水素鎖から2個の水素原子を除去して炭素原子間に二重結合を作る不飽和化酵素です。
 デサチュラーゼ(desaturase)は、その種類毎に二重結合を作る位置が決まっており、デサチュラーゼ(desaturase)の前に「⊿末端のカルボニル基(-C0-/脂肪酸の場合はカルボキシ基-COOH)から数えた数字」を付して識別します。
 例えば、飽和脂肪酸ステアリン酸18:0)のカルボキシ基端末から9番目を二重結合化して一価不飽和脂肪酸オレイン酸18:1 n-9)を生成するデサチュラーゼ(desaturase)は9デサチュラーゼ9desaturase)と表記されます。

エロンガーゼ(elongase)

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