二度目の人生における健康的な食生活 32〜常食している健康的な食品の栄養素と機能性成分 24

生姜、大蒜とヒハツのイメージ画像 二度目の人生における健康的な食生活

 前回に引き続いて、今回は「多様な食品をバランス良く食べることについて」で書いた「日常的に食べている多様な食品等」のうち、 香辛料類スパイス)の中の生姜パウダー大蒜(ニンニク)パウダーヒハツ(畢撥)パウダーに含まれている栄養素機能性成分について書きます。

香辛料類全般

香辛料の定義等

 香辛料についての明確な定義というのはありませんが、厚生労働省の食品安全部長通知「食品衛生法等の一部を改正する法律による改正後の食品衛生法第11条第3項の施行に伴う関係法令の整備について別添1」においては次のとおり書かれています。

1 法第11条第3項の施行に伴い、新たに香辛料(スパイス及びハーブ)に係る食品分類として「その他のスパイス」及び「その他のハーブ」を設けることとしたが、「香辛料」、「スパイス」及び「ハーブ」の定義は以下のとおりとすること。
2 香辛料とは、食品に特別な風味を与えることを目的とし、比較的少量使用される種々の植物風味または芳香性樹皮根茎種子果実、又は果皮等をいうこと。香辛料は、スパイス及びハーブ大別されること。
3 スパイスとは、食品に風味付けの目的で比較的少量使用される種々の植物由来の芳香性樹皮、根、根茎、蕾、種子、果実、または果皮をいい、アサの種子、アサフェチダの根、アサフェチダの根茎、アジョワンの種子、アニスの種子、ウイキョウの種子、ウコンの根、ウコンの根茎、オールスパイスの果実、オールスパイスの未成熟果実、オレンジの果皮、ガジュツの根、ガジュツの根茎、カショウの果実、カショウの未成熟果実、カシアの樹皮、カフィアライムの果実、カフィアライムの未成熟果実、ガランガルの根、ガランガルの根茎、カルダモンの種子、カルダモンの果実、カルダモンの未成熟果実、カンゾウの根、カンゾウの根茎、キャラウェイの種子、クチナシの果実、クミンの種子、クローブの蕾、ケシの種子、ケーパーの蕾、コショウの果実、コショウの未成熟果実、ごまの種子、コリアンダーの種子、サフランのめしべ、サンショウの果実、サンショウの未成熟果実、シソの種子、シナモンの樹皮、ジュニパーベリーの果実、しょうが、スターアニスの果実、スターアニスの未成熟果実、西洋わさび、セロリの種子、タマリンドの果実、ディルの種子、とうがらし、ナツメグの種子の仁、ナツメグの種皮(メースをいう。)、ニジェラの種子、ニンニク、バジルの種子、パセリの種子、バニラの果実、バニラの未成熟果実、パプリカ、パラダイスグレインの種子、バラの果実(ローズヒップをいう。)、フェネグリークの種子、ピンクペッパーの果実、マスタードの種子、みかんの果皮、ゆずの果皮、レモンの果皮、ロングペッパーの果実、ロングペッパーの未成熟果実及びわさびの根茎をいうこと。
その他のスパイスとは、スパイスから、オレンジの果皮、ごまの種子、しょうが、西洋わさび、とうがらし、ニンニク、パプリカ、ゆずの果皮、レモンの果皮及びわさびの根茎を除いたものとすること。
なお、パプリカには、「パプリカ」と称して販売される、いわゆるジャンボピーマン等は含まないこと。
4 ハーブとは、食品に風味付けの目的で薬味として比較的少量使用される種々の主に草本植物の葉、茎、根及び花からなり、生のまま、または乾燥したものが使用されるものをいい、アニスの葉、アニスの茎、アンゼリカ、ウイキョウの葉、ウイキョウの茎、エシャロット、オレガノ、カフィアライムの葉、カモミール、カレープラント、カレーリーフ、キャットニップ、キャラウェイの葉、キャラウェイの茎、クレソン、コリアンダーの葉、コリアンダーの茎、サボリー、サラダバーネット、サンショウの葉、シソの葉、シソの花穂、ジャスミン、ステビア、セージ、セロリの葉、セロリの茎、センテッドゼラニウム、ソレル、タイム、タデ、タラゴン、ダンディライオン、チャイブ(あさつきを含む。)、チャービル、ディルの葉、ディルの茎、ドクダミ、ナスタチウム、ニガヨモギ、にら、ハイビスカス、バジルの葉、バジルの茎、パセリの葉、パセリの茎、ハッカ、バラの花(ローズをいう。)、ヒソップ、ベルガモット、ボリジ、マーシュ、マスタードの葉、マスタードの茎、マジョラム、ミョウガ、ヤロウ、ヨモギ、ラベンダー、リンデン、ルッコラ、ルバーブ、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、ローズマリー、ローレル、わさびの葉及びわさびの葉柄をいうこと。
その他のハーブとは、ハーブから、クレソン、セロリの葉、セロリの茎、にら、パセリの葉及びパセリの茎を除いたものとすること。
なお、エシャロットには、「エシャロット」「エシャレット」等と称して販売される早取り栽培のラッキョウは含まないこと。ハッカとはシソ科ハッカ属のハーブをいい、スペアミント及びペパーミントを含むこと。マスタードの葉及び茎には、カラシナが含まれること。また、わさびの葉及び葉柄には、いわゆる花わさびが含まれること。

野菜類等と香辛料類の関係

 「日本食品標準成分表」においては、同じ食品であっても、その加工等によって、「野菜類」等に分類される場合と、「香辛料類」に分類される場合があります。
 生姜大蒜についても、根茎鱗茎そのまま調理して食す場合は「野菜類」に、これらを乾燥し粉状にしたものは「香辛料」に分類されています。

香辛料類に含まれる栄養素

 一般的に、香辛料を食べる量は極少量(私の場合、一種類の香辛料毎の使用量は1g以下で、一食当りで使用している全香辛料の使用量を合計しても2〜3g程度)なので、香辛料に含まれている栄養素(蛋白質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン)を考慮しても無意味だと考えています。
 その上で、ご参考として各香辛料に含まれる栄養素一般成分アミノ酸についての「食品成分データベース」の検索結果を掲載します。

香辛料類に含まれる機能性成分

 私が料理に香辛料を使う最大の理由は、発酵食品以外食塩醤油ソースといった塩分、糖質、脂質、食品添加物等を含む調味料を使わない代わりとして風味付けするためです。

 そして、多くの香辛料伝統的に健康に良いとして食されてきたことに加えて、それらの風味の元となっている物質が何らかの機能性を併せ持っていたり、それら以外の機能性成分を含んでいるといった情報があるからです。
 もっとも、日本の研究機関における香辛料やその原料植物等の機能性に関する研究は途上段階にあり明確なエビデンスのある情報は乏しいようです。

 また、香辛料から摂取できる機能性成分が極少量なのは栄養素と同じですが、栄養素の場合は香辛料以外の食品から必要量を十分以上に摂取出来ているのと異なり、機能性成分は各食品毎に含まれているその種類機能性異なる場合が多いので、多少なりとも効果を得られているのではないかと考えています。

生姜パウダー

生姜パウダーに含まれる栄養素

 生姜パウダーと、ご参考としてその原料である生姜の根茎に含まれる栄養素一般成分については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。

生姜パウダーに含まれる機能性成分

 独立行政法人 農畜産業振興機構の「今月の野菜 しょうが」には次のとおり書かれています。

 しょうがには、(中略)それ以外にも豊富に含まれている芳香成分に様々な機能性があります。その一例として、辛味成分の一つであるショウガオールは、殺菌作用に加え胃液分泌を促進し消化吸収を助ける効能があります。同じく辛味成分ジンゲロンは魚などの臭みをとる消臭作用の他、殺菌の増殖を抑える抗菌作用新陳代謝を促し発汗作用を高める効果があります。日本では風邪をひいた時しょうが湯を飲む習慣があったことも、魚料理にしょうがを添えることも、合理的な理由があるのです。千切りやスライスをしたしょうがを魚や肉と一緒に料理をすれば自然とその臭みは和らぎます。

大蒜(ニンニク)パウダー

大蒜パウダーに含まれる栄養素

 大蒜パウダーと、ご参考としてその原料である大蒜の鱗形(リンケイ)に含まれる栄養素一般成分については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。

大蒜パウダーに含まれる機能性成分

 独立行政法人 農畜産業振興機構の「今月の野菜 にんにく」には次のとおり書かれています。

 にんにくには、(中略)それ以外にねぎなどにも含まれビタミンB1を活性化させる働きのあるアリシンが豊富に含まれていることが特徴です。アリシンは、刻まれたり潰されたりすることにより、元々含まれるアリインと酵素アリイナーゼにより作られます。にんにくは滋養強壮に効果があるといわれますが、それは、エネルギー代謝に必要なビタミンB1をアリシンが活性化させることにより、更にその代謝率を上げるからなのです。にんにく自身に含まれているビタミンB1を活性化させ、炭水化物をエネルギーに変える作用があるのはもちろんですが、あまり多く食べられるものではないので、ビタミンB1を多く含む食品、例えば豚肉などと組み合わせて食べることをお勧めします。
 また、アリシンには、抗菌作用があることも知られています。しかし、にんにくの食べ過ぎは胃粘膜障害を起こし、アリシンにんにく臭のもとでもあるので、食べすぎには注意しましょう。

ヒハツ(畢撥)パウダー

 ヒハツとは、コショウ科コショウ属に属する作物で、その果実乾燥させて粉末にすると胡椒(コショウ)に似た刺激的な香りと辛味を持つヒハツパウダーになります。

ヒハツパウダーに含まれる栄養素

 「食品成分データベース」にヒハツは収録されていないので、ご参考として近縁の胡椒パウダーの検索結果をご参照ください。

ヒハツパウダーに含まれる機能性成分

 ヒハツが属するコショウ属の植物には、抗菌作用エネルギー代謝向上作用等がある辛味成分ピペリンというアルカロイドが含まれており、特にヒハツには豊富に含まれていると言われています。

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