前回までに引き続いて、今回は「その1 多様な食品をバランス良く食べることについて」で書いた「日常的に食べている主な食品等」のうち、甘栗、干し芋、おからクッキーに含まれている栄養素と機能性成分について書きます。
甘 栗
栗について「食品成分データベース」では次のように書かれています。
(くり類)は、世界各国に分布しており、産地により、欧州栗、アメリカ栗、中国栗、日本栗等に大別される。 「甘ぐり」は、別名焼ぐりで、栗を焙煎して造られる。日本産の栗では一部の品種を除き、焙煎しても渋皮がきれいに剥(は)がれないため、中国から輸入された「中国ぐり」が用いられている。 |
また、中国栗を日本で栽培するのは気候の違いのために難しいため、甘栗のほとんどが中国から輸入されているそうです。
甘栗に含まれる栄養素
栗はナッツ類に分類されますがその栄養素の組成は、前回書きました3種類のナッツ類(胡桃、アーモンド、カシューナッツ)とは全く異なり、いも類に近い組成をしており、蛋白質と脂質が少なく、利用可能炭水化物と食物繊維が豊富です。
ミネラルの中では浸透圧調整やナトリウム排出作用があるカリウム、様々な代謝に必要不可欠なマグネシウムや亜鉛、ビタミンの中では過酸化脂質の生成を抑制し強い抗酸化力を有するEやエネルギー代謝における補酵素として必要不可欠となるB群(B12を除く。)が比較的豊富に含まれています。
甘栗に含まれる栄養素の一般成分については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。
甘栗に含まれる機能性成分
栗に含まれている機能性成分として、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種であるタンニンが含まれていますが、その多くが渋皮に存在しているため、私が食べているむき甘栗にはほとんど残っていないと思います。
干し芋
干し芋に含まれる栄養素
干し芋は蛋白質と脂質が少なく、利用可能炭水化物と食物繊維が豊富です。
干し芋に含まれる栄養素の中で特筆すべきなのは、浸透圧調整やナトリウム排出作用があるカリウムが100g中約1,000mgと頭抜けて豊富に含まれていることです。(「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で定められている15歳以上の男性のカリウムの食事摂取基準(目標量)は3,000mg以上です。)
ビタミンの中ではエネルギー代謝における補酵素として必要不可欠となるB群(B12を除く。)や抗酸化作用があるCが比較的豊富に含まれています。
干し芋に含まれる栄養素の一般成分については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。
干し芋に含まれる機能性成分
干し芋の原料であるさつま芋に含まれている機能性成分がとしては、さつま芋が属するヒルガオ科植物(食用はさつま芋のみ)に特異な成分で緩下作用による便秘解消に効果があるとされているヤラピンと、クロロゲン酸、フェルラ酸等のポリフェノールがあります。
これらの機能性成分については、「日本いも類研究会」の「サツマイモの栄養機能成分と焼き芋の美味しい焼き方理論」をご参照ください。
おからクッキー
多くの食品メーカーが様々な「おからクッキー」を販売していますが、参考として、私が食べている商品については、次のとおり書かれています。
【商品詳細】[原材料名] おから(国内製造)、卵(粉末全卵)、砂糖(微粒子グラニュー糖、洗双糖、還元麦芽糖)、オーガニックショートニング(植物由来)、片栗粉、大豆粉、米粉、豆乳粉(大豆由来)、甘酒、ココア、ゴマ、かぼちゃの種、ココナッツオイル、シナモン/ベーキングパウダー(アルミフリー)[内容量]1kg(約130枚)[栄養成分(1枚あたり)]エネルギー:37kcal/タンパク質:0.9g/脂質:1.9g/炭水化物:4.3g/糖質:3.4g/食塩相当量:0.05g[アレルギー] ■特定原材料:卵 ■特定原材料に準ずるもの:大豆、ごま |
本食品は加工食品であるため、原材料の砂糖(微粒子グラニュー糖、洗双糖、還元麦芽糖)、オーガニックショートニング(植物由来)、ベーキングパウダー(アルミフリー)については気になるところですが、感じる甘味からは砂糖の含有量は極少量であり、ショートニングはトランス脂肪酸フリー、ベーキングパウダーもアルミフリーなら(メーカーの表示を信じる限りは)問題ないかと考えています。
なお、この商品に含まれている栄養素と機能性成分についてのこれ以上の情報は不明です。
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