前回までに引き続いて、今回は「その1 多様な食品をバランス良く食べることについて」で書いた「日常的に食べている主な食品等」のうち、藻類(海藻類)のワカメ、ヒジキ、海苔に含まれている栄養素と機能性成分について書きます。
藻類(海藻類)の栄養素や機能性成分は全般的に豊富であり、乾燥した場合における単位重量当たりの含有量は突出したものとなりますが、通常それほど大量に食べることはないので摂取できる栄養素等の量はそこそこということになります。
そうした中、私は、毎日、食材として使い易いワカメを食べながらも、藻類の種類によって含まれる栄養素と機能性成分には特色があるため、時々、ヒジキや海苔といった別の藻類も食べています。
ワカメ
ワカメに含まれる栄養素
ワカメには、特にマグネシウムが3つの藻類の中で一番多く含まれています。
他の栄養素はヒジキ又は海苔よりも少ないですが、ヒジキとの差は少なく、食べる量を考慮した場合、海苔との差も少ないか逆転する場合が多いと思います。
ワカメに含まれる栄養素については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。
ワカメに含まれる機能性成分
ワカメやヒジキといった褐藻(かっそう)にはフコキサンチンという機能性成分が含まれており、ワカメに含まれるフコキサンチンはヒジキの4倍以上です。
また、藻類の多くにはアルギン酸という水溶性食物繊維が含まれており、機能性成分として扱われています。
ワカメに含まれるフコキサンチンとアルギン酸の含有量については、国立研究開発法人「農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)」の「機能性成分含有量情報(藻類)」をご参照ください。
ヒジキ
ヒジキに含まれる栄養素
ヒジキには、食物繊維、カリウム、カルシウム、ビタミンEが3種類の藻類(海藻類)の中で一番多く含まれています。
ヒジキに含まれる栄養素については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。
ヒジキに含まれる機能性成分
ヒジキに含まれる機能性成分であるフコキサンチンはワカメより少ない一方、アルギン酸という水溶性食物繊維はワカメの30倍以上含まれています。
ヒジキに含まれるフコキサンチンとアルギン酸の含有量については、国立研究開発法人「農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)」の「機能性成分含有量情報(藻類)」をご参照ください。
海 苔
海苔に含まれる栄養素
海苔には、蛋白質が100g中41.4g、鉄が同11mg、亜鉛が同3.6mg、ビタミンAが同2,300μgRAE(レチノール活性当量)、B1が同0.69mg、B2が同2.33mg、B6が同0.59mg、B12が同56.7μg、葉酸が同1,900μg、Cが同210mgと極めて豊富に含まれています。
また、海苔に含まれている脂質は同3.7gと少ないですが、脂質1g中に322mgのω3系多価不飽和脂肪酸が含まれており、その内の313mgがEPA(イコサペンタエン酸)となっています。
海苔に含まれる栄養素の一般成分と脂肪酸の含有量については、下記「食品成分データベース」の検索結果をご参照ください。
海苔に含まれる機能性成分
一般財団法人 海苔増殖振興会の「海苔の成分の効用と利用」によると、焼き海苔100g中1,700mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)というアミノ酸類似物質が含まれているとされています。
タウリンは人体内でも合成されますが、食品から摂取することにより、胆汁酸の分泌や肝細胞の再生等、肝機能の働きを促進する作用があるとされています。
また、前「海苔に含まれる栄養素」の項で書きましたとおり、海苔100g中にはビタミンAが2,300μgRAE(レチノール活性当量)と極めて豊富に含まれていますが、これは人参の720μgRAEの3倍以上の量です。そして、実際には、ビタミAとしての活性を有するレチノールの前駆体として含まれてるα-カロテン4,100μg、β-カロテン25,000μg、β-クリプトキサンチン980μgは、「人参に含まれる機能性成分」で書きましたとおり、カロテノイドとしての様々な機能性も有しています。
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