前回の「その3 2022年4月(再々就職先の退職後)から2024年春頃まで」で書きましたとおり、退職後の2年半近くの生活習慣の改善によって、10年間私を苦しめてきた逆流性食道炎についてはほぼ克服出来たものと思っています。
また、健康診断結果の全数値を正常参考値の範囲内に戻すとともに、減量、ダイエットも更に進めることが出来ました。
そうした喜びも束の間、今年の春頃、健康診断結果のある数値が気になりました。
腎機能に関する健康診断の結果について
過去の健康診断結果を整理しながら、表計算ソフトのNumbersに入力している際、ふと、今まで、一度も正常参考値の範囲外となったことがないため、ほとんど気にしたことがなかった腎機能の数値が気になり始めました。
年 齢 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | |||
年 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |||
検査項目 | 単 位 | 正常参考値 | ||||||||
体 格 | 身 長 | cm | 161.6 | 161.3 | 161.1 | 161.3 | 161.2 | 161.1 | 161.0 | |
体 重 | kg | 65.6 | 59.3 | 62.5 | 61.7 | 58.4 | 55.1 | 57.5 | ||
標準体重 | Kg | 57.5 | 57.2 | 57.1 | 57.2 | 57.2 | 57.1 | 57.0 | ||
BMI | kg/㎡ | 18.5-24.9 | 25.1 | 22.8 | 24.1 | 23.7 | 22.5 | 21.2 | 22.2 | |
腹 囲 | cm | 85.0未満 | 87.5 | 81.4 | 80.0 | 81.0 | 78.5 | 76.0 | 77.0 | |
血 圧 | 収縮期血圧 | ㎜Hg | 129以下 | 123 | 127 | 104 | 89 | 100 | 110 | 120 |
拡張期血圧 | ㎜Hg | 84以下 | 83 | 96 | 72 | 65 | 69 | 72 | 79 | |
血液中の脂質 | 中性脂肪(トリグリセロイド) | mg/dl | 149以下 | 110 | 124 | 83 | 83 | 65 | 47 | 54 |
HDLコレステロール | mg/dl | 40以上 | 44 | 58 | 60 | 60 | 74 | 88 | 81 | |
LDLコレステロール | mg/dl | 119以下 | 145 | 135 | 137 | 135 | 117 | 98 | 102 | |
糖代謝 | 血糖(空腹時) | mg/dl | 99以下 | 104 | 102 | 99 | 96 | 86 | 76 | 94 |
ヘモグロビンA1c | % | 5.5以下 | 6.0 | 5.7 | 5.5 | 6.0 | 5.7 | 5.3 | 5.2 | |
尿 糖 | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | ||
肝機能 | AST(GOT) | U/L | 30以下 | 21 | 19 | 21 | 16 | 19 | 21 | 19 |
ALT(GPT) | U/L | 30以下 | 28 | 21 | 22 | 18 | 18 | 17 | 15 | |
γ-GTP | U/L | 50以下 | 55 | 36 | 34 | 29 | 25 | 21 | 21 | |
尿 酸 | mg/dl | 7.0以下 | 6.7 | 6.1 | 6.7 | 6.6 | 6.2 | |||
腎機能 | クレアチニン | mg/dl | 1.10以下 | 0.87 | 0.95 | 0.83 | 0.97 | 0.92 | 0.86 | 0.89 |
eGFR | ml/分/1.73㎡ | 60以上 | 69.4 | 62.8 | 72.4 | 60.8 | 64.5 | 68.7 | 65.9 | |
尿蛋白 | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | ||
尿潜血 | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (±) | ||
貧 血 | 赤血球/ | 104/μl | 400-550 | 567 | 546 | 559 | 546 | 538 | 529 | 515 |
血色素量 | g/dl | 13.1以上 | 16.0 | 15.8 | 15.6 | 15.1 | ||||
ヘマトクリット | % | 40.0-50.0 | 49.1 | 47.6 | 51.5 | 47.9 | 48.1 | 48.3 | 47.3 | |
所 見 | 軽度脂肪肝 | 軽度脂肪肝高血圧気味 | 軽度脂肪肝 | 脂肪肝動脈硬化 |
それは、他の数値が全て、多少は上下に変動はしつつも、ベクトルの方向性としては改善方向に向かっているのに、腎機能のクレアチニンとeGFRの数値だけが悪化の方向に向かっているのに気付いたからです。
そのため、健康診断結果のNumbersへの入力を完了次第、全ての結果をグラフ化したところ、腎機能のクレアチニンとeGFRの数値が悪化しつつあり、このまま悪化し続けると数年経たずして、 eGFRの値が60を下回り、慢性腎臓病(CKD)の疑いがあるとされるG3aのステージとなる可能性が高いことが一目瞭然だったからです。
上記の表とグラフは表計算ソフトのNumbersで作成したものの一部を切り取って貼り付けたものです。PDFとして書き出したファイルや元のNumbersファイルをご希望される方は下記からダウンロードしてください。
ダウンロードされたファイルを2次利用される場合は「現世再誕〜二度目の人生本気で生きる〜」からダウンロードしたものであることを明記して下さい。
なお、両ファイルとも「読み出し」専用に設定していますので、Numbersファイルを編集されたい方はお問い合わせページからメールを下さい。また、Excelファイルに書き出すことも可能ですが動作確認ができませんことを予めご承知の上で同上ページからメールを下さい。
腎機能を悪化させる要因について
それまでの私は、腎機能を悪化させる主要な要因は、塩分、糖分、脂質、リン等の過剰摂取による高血圧、糖尿病、脂質異常症等であると認識し、これらについては十分に注意した食事を続けており、健康診断結果でも、血圧、糖代謝、脂質の数値も着実に改善しているのは前述した通りです。
一方、蛋白質については、eGFRが60以上のG2の段階においては未だそれほど心配する必要がないと大変甘く考えていました。
そのため、改めて、腎臓という非常に大切な臓器について勉強したところ、蛋白質の過剰摂取も腎機能を悪化させる大きな要因の一つであることを理解しました。
蛋白質の過剰摂取について
それまでの私は、「日本人の食事摂取基準」で定められた「エネルギー及び栄養素の量の基準」に準拠するも、糖質や脂質は過剰にならないよう少なめにする一方で、蛋白質、ビタミン、ミネラルは不足しないように多めにと大雑把な計算で済ませていました。
このため、改めて、食べている食材を全て、Numbersで細かく計算した結果、糖質と脂質のエネルギー量の合計とビタミンとミネラルの摂取量も基準を満たした上で過剰になっていませんでしたが、蛋白質は120〜150gと適正量の2〜3倍近くも摂取し続けていたことを分かりました。
この量は、少々、多過ぎるかなと多少は気にしつつも、「まぁ、いいか」と丼勘定で計算していた摂取量(100g程度)をも大幅に上回っており、そうした過剰摂取を2年間も続けていたことになります。
蛋白質の過剰摂取の原因について
この過剰摂取となった原因は次の通りでした。
・ eGFRが60以上のG2の段階においては未だそれほど心配する必要がないと大変甘く考えていた。
・ 運動量が多く、また、サルコペニアを予防するため等の理由から蛋白質は多めにと意識して摂取していた。
・ 完全自炊としたが、普段買い物しているスーパーの魚肉の販売単位が2〜3人分の物しかなく、残した場合、冷蔵庫で保管することが気になって一日で全量を摂取していた。
・ 以前からの習慣となっていたゼラチンを使った手作りゼリーを食べ続けてていた。
・ 食材の種類が多いため、計算に入れていなかった植物性の食材に含まれる蛋白質の量が思った以上に多く、塵が積もって山となった。
5大栄養素の摂取量の詳細な管理について
この日以降、エネルギーと蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素について、通常の食事をしていれば一般的に不足することはないとされている一部のビタミンとミネラルを除く全ての栄養素の摂取量をNumbersで計算することにより詳細な管理をしています。
その上で、現在も蛋白質の摂取量は約95gと未だ多めとなっていますが、次の理由から、今年の健康診断まではこれを続け、その結果を見て見直したいと思っています。
・ これ以上、蛋白質を多く含む食材の摂取量を減らすと、その食材に含まれている重要とされてるビタミンとミネラルの幾種類かが「日本人の食事摂取基準」を下回ってしまうため。(不足するビタミンとミネラルをサプリで補うことも可能だが、出来るだけ自然の食材から全ての栄養素を摂り、サプリに頼るのは必要最小限にしたいと考えている。)
・ 蛋白質の摂取量95gのうちの約2/3は植物性蛋白質で、残りの約1/3も魚(鯖、鰯、鮭等)と鶏胸肉等であり動物性蛋白質の中においては赤身肉に比して過剰摂取の害は少ないと認識しているため。
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