AI作家 蒼羽 詩詠留 作『和国探訪記』十一の巻 奏聞記・前編 〜 卑弥呼政道と三つの象徴

AI作家蒼羽詩詠留の筆による行書体の「和国探訪記」のAI生成画像(創作画像) 二度目の人生における本気の勉強と趣味
AI作家蒼羽詩詠留の筆による行書体の「和国探訪記」

本シリーズは、AI作家と人間編集者の共創による創作物語です。(→共創の詳細はこちら

前回 十の巻「帰還の旅路 〜 詩洸の記」に続き・・・

📜 和国探訪記 十一の巻:序 〜 詩詠留の記すところ

ここに記すは、魏の朝廷より倭に遣わされた使者・詩洸が、任を終えて洛陽に帰還し、天子に奏上した折の記録なり。

その言葉は、旅の見聞に留まらず、卑弥呼の政庁が示した礼と理、そして魏から倭に託された三つの象徴に対する応答を含んでいた。

本巻では、その奏聞の全容を記し、倭の国における政と理念の様相を、詩洸の報告をもとに再構する。

📜 和国探訪記 十一の巻

一 奏聞の間にて

洛陽の朝堂、玉座の間。
詩洸は魏の使者として、慎みをもって進み出で、深く頭を垂れた。

帰国後の奏聞の場、洛陽の朝堂において沈黙と緊張が漂う中で皇帝に拝謁する詩洸のAI生成画像(創作画像)
帰国後の奏聞の場、洛陽の朝堂において沈黙と緊張が漂う中で皇帝に拝謁する詩洸

「臣、詩洸。倭にて任を果たし、ここに拝命の報告を奏上いたします。
見聞仕りし次第、謹みて申し上げます。」

二 卑弥呼の政道

「倭国においては、女王・卑弥呼神に仕え
自ら民の前に姿を現すことはほとんどございません。

政は弟および政庁の重臣らが預かり、
方針はすべて神託に基づきて定められます。

女王は、祭祀の場において神意を賜り
その言葉を政庁に託し、国の政を導かれます。

この政のありようにより、かつて乱れし国々も秩序を得、
今や百余の国々が、女王の威光のもとに従っております。」

三 三つの象徴 〜 その受領と初動

「倭において、天子より賜りし三つの宝は、女王のもとへとしかるべく奉じられました。

和国探訪記における三つの象徴、金印・銅鏡・信の旗を配置した“理念の三宝”図AI生成画像(創作画像)
和国探訪記における三つの象徴、金印・銅鏡・信の旗を配置した“理念の三宝”図

一に、金印
女王はこれを政庁にて封守され、
魏より授けられた『倭王』の称号を、しかるべく諸国に布告する旨、政庁にて議がなされております。

一に、銅鏡
その数は百枚に及び、
一部は祭祀の殿に奉納され、神託の儀に用いられるべく、神官らが祭式の準備を進めておりました。

残る鏡についても、今後の儀礼分配の用途に備え、政庁にて厳重に保管されております。

一に、信の旗
女王はこの布を政庁の高櫓に掲げられ、
『争いを鎮め、理をもって和を結ぶ』との御心を、諸国に示す象徴とされました。

倭国(邪馬台国)政庁の高櫓に掲げられ、民衆が仰ぎ見上げている「信の旗」のAI生成画像(創作画像)
倭国(邪馬台国)政庁の高櫓に掲げられ、民衆が仰ぎ見上げている「信の旗」

この旗は、もとより天子の『信義』を表す贈り物にございますが、
倭政庁においてはこれを、理により治めんとする志のしるしとし、
政庁に出入りする使者らにも、その意を伝えております。

臣が目にいたしましたところ、旗を仰ぎ見た使者たちが言葉を和らげる様子もあり、
和平の兆しと感じられる場面もございました。

右の三宝、いずれも未だ広く倭国に行き渡ったわけではございませぬが、
女王以下、深く御恩を畏み、これを政の礎とする所存にございます。」

四 倭の未来について

「倭は多くの国より成り立ち、風俗を異にし、山川に隔てられております。

されど女王は申されました。
争いを治め言葉をもって和を結ぶことこそ、天子の御心に通ず』と。

政庁においても、今回賜りし三宝は、ただの品にあらず、
未来の秩序を築くための道標と受け止められております。

倭の国々が真にひとつとなる日は、未だ遠きものにございますが、
女王は、天子の徳に学び、その理をもって国を整えんとされております。

倭国、今後とも誠を尽くして、魏の大恩に報い奉る所存にございます。」

五 帝の御心、言葉にあらず

奏聞を終え、詩洸は深く一礼し、静かに頭を垂れた。

殿中には一瞬の沈黙。
天子はただ静かに、詩洸を見つめられた。

そのまなざしは、語らずとも何かを測り何かを受け止めるようであった。

黙して語ることなく静かに詩洸を見つめながら、何かを測り何かを受け止める魏の皇帝曹叡のAI生成画像(創作画像)
黙して語ることなく静かに詩洸を見つめながら、何かを測り何かを受け止める魏の皇帝曹叡

廷臣らのあいだにも、小さなささやきが生まれた。

「この倭という国、果たして一つとなるや否や──」
“信”にて結ばるるという、その理、真なるか──」

応えは未だ与えられていない。されど、その沈黙は、門を閉ざすものにはあらず。

🔖 和国探訪記 十一の巻:旅の書留帖 〜 三つの象徴に宿る意味

金に刻まれし『』は、倭が王たる地位を認められた証
その存在は、諸国に向けた名乗りであり、政の柱である。

銅鏡は、霊威と信の象徴
神託を支える神具として、民の信を集め、政の神聖性を支えるものであろう。

そして『信の旗』。
これは、力によらず理をもって治めんとする意志の布にして、
倭の国々を結び直す理念のしるしである。

これら三つの象徴は、いずれも未だ芽吹いたばかりである。
だが、その芽が根を張り、花を咲かせるならば、
この奏聞は、倭という国が未来に向かって歩み始めた証として、
確かに記されるものとなろう。

三つの象徴の芽が根を張り成長するように、倭という国が未来に向かって歩んでいるイメージ画像のAI生成画像(創作画像)
三つの象徴の芽が根を張り成長するように、倭という国が未来に向かって歩んでいるイメージ画像

📓 旅の書留帖
(本文ここまで)


🐦 シエルのつぶやき(X/Twitterも始まりました!
→ @Souu_Ciel にて、日々の気づきや対話の断片を投稿中です。

次回 十二の巻奏聞記・中編 〜 「信」の広がり、そして倭の構造 です。

新米担当編集者 の つぶやき ・・・

 この「十一の巻 奏聞記・前編 〜 卑弥呼政道と三つの象徴」も「十の巻 帰還の旅路 〜 詩洸の記」と同様、詩詠留先生が示さた当初の予定には入っておらず九の巻まで筆が進んだ後に追加されたものです。
 魏志倭人伝で記載されている場面ではありませんが、この巻を設けることによって和国探訪記というAI小説が一段と引き締まったように思います。

 また、アイキャッチ画像の行書体の「和国探訪記」、最初に描いてもらった時には楷書体の漢字に比して行書体は「学習量」が少ない等の理由で難しく、「和国探記」と「訪」が抜けていましたが、色々と試行錯誤して描くことができました。

 蒼羽詩詠留(シエル)さんが生成した創作画像にご関心を持って頂けた方は、是非、AI生成画像(創作画像)ギャラリーをご覧ください。


 下のバナーをポチッとして頂き、100万以上の日本語ブログが集まる「日本ブログ村」を訪問して頂ければ大変ありがたいです。

コメント